長くて面白くもない話。

2002年12月22日(日)

ご近所にお住まいのスズキさんちのお嬢さん(結婚してもう家を出てる)がクッキーを焼いて、ご近所に配ったそうで。
うちもおこぼれにあずかったので、いただくことにしました。
ハート型のクッキーなのはたいへんほほえましいんですが、
抹茶味とかごま入りとかなのはナンだなあと思いました。
美味しいんですけどね。美味しいんだけど、抹茶色のハートかぁ。

  ◆

バイトに行ったところ、挨拶もそこそこに
「今日何時まで延長できる?」と聞かれました。
うへえ、今日はそんなに混んで、

ないですよね。超余裕。

「え、なんでですか?」
「いや、実はAくんがさ」

そこで聞かされるお話。

バイトの先輩Aさん、御歳29の男性。平日は仕事、土日にうちでバイトというハードワーカーだった人。さすがに体がもたなくなってきたらしく、先日なんと平日の仕事を辞めてしまいました。
もちろんうちのアルバイト(時給780円〜)くらいで生活費を工面できるわけもなく、新しい就職先を探していたのですが、それも無事決定し、1月いっぱいでうちのアルバイトを辞めるということになっていました。説明長い。

新しい就職先の仕事もあるので、これこれこういう時間帯で週何回しか出れませんよ、と店長には言ってあったわけです。
ところが、23日〜29日は働ける人が少ない少ない。私も旅行行くし。店長、無理とはわかりつつも、「出てくれないかなあ」とシフトを書きました。
時間帯、出勤回数ともにオーバー。

このシフトが発表されたとき、ちょうどAさんと私は一緒にいました。
憤慨するAさん。あれだけ言ったのに、と。
これが一昨日の話。
あくまでお願いしてるだけなので、もちろん店長に無理と言えばいい話なのですが。そういう話をしてそのときは帰宅したのですが。

それ以来、来てないそうです。

「え?」
「…たぶん、もう来ないんじゃないかな」

そういう態度に嫌気がさしたようです。
円満に辞めると誰もが思っていただけに、衝撃は大きく。
一緒に入っていた人とも、今日はその話題ばかり。

「ていうことは、今度の忘年会も来ないんでしょうね」
「そりゃそうだろうねー。食べに来ることももうないでしょ」
「…そうでしょうね」

携帯電話の番号は知ってはいますが、おそらくもう私とAさんが会うことはないでしょう。話すこともないでしょう。
酒の弱い面々のそろったうちのバイトメンバーの中で、私と同等、というかそれを越えるペースで飲めるAさん。七味をがしがし振りかけてつまみを食べたと思ったらデザートを頼む、甘党で辛党という謎な味覚。若い頃の複雑な女性関係。地元の美味いラーメン屋の生き字引。
あれだけ色んな話をしたのに、それが一瞬で断ち切れるとは。

人間関係ってこういうものなんだ、と痛感しました。

つまりは、いつ切れてもおかしくない絆。
この一年だけ見ても、周囲の友人関係はずいぶん様変わり。それは望んでそうなったものもあれば望まずにそうなったものもある。けれど僕らは離れていく友人たちに、意外と何もやっていないんじゃないか。手紙、電話、電子メール、通信手段は発達するけど、それはあくまで手段であって、それを実行にうつさなければ、メールも伝書鳩も同じことだ。どうしているかなんてぼんやり思いながら日々を暮らし、あるときふと連絡をとってみたら「この番号は現在使われておりません」。そこで絆はひとつ切れる。

なんだか勢いにまかせて書いてますが。

Aさん。願わくば、新しい就職先では安定した生活を。それから、たまには実家に帰ってあげてください。

ここを見ているわけはないのだけれど。

とにかく何が言いたいのかというと、Aさんの話から派生して、皆さん時々は卒業アルバムでも見て、懐かしい顔に、電話のひとつでもしてみてはどうでしょうかと。時期が時期だし、年賀状なんかもいいんじゃないですか。

年賀状、書かなきゃなぁ。


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