回り道のついでに
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白ヤギさんの体は熱かった。 大きい犬とは全然違う。 体も、息も、唇も、その口付けも。 それであたしは、全然満足じゃない。 後味が更に悪い。 苦い味が、体中に広がる。
あたしが寝ていると、体中に手が這う。 目覚めると、あたしの上に人が居る。 これは何だろう。
息できない苦しさ。 身動き出来ない不自由さ。 ずっと攻められる夜。
怖かった。 男の人なら、片手であたしの首を締められる。 そういう怖さだ。
戻っておいでよ。 君じゃなきゃ、駄目なのかも。 もう一度、あたしの髪を撫でて。 あたしに触って。 君はあたしの最後の砦だったのに。
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