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そういう頃もあったんだー


リビングのドア。
蝶番が壊れていて、しっかり閉められないので、本立てが脇に置いてある。
閉める時は、その本立てをドアにぴったりつけて、開いてしまうのを防いでいる。



何気に本(雑誌)を手に取った。
それは5年以上前、確かにアタシが買った雑誌たち。
『すてきレシピ』
栗原はるみの、オシャンティーな生活雑誌。
付箋も一杯貼ってあって。
ああ、アタシもかつてはこんな生活を望んでいたのだなあ、と。
部屋をお洒落に飾り、気の利いた食事を提供し、気持ちの良い空間を作る。
うん。
確かに。
そんな風に思っていた頃もあったんだよなー。



いろいろな理由があって。
5年間家族と離れてすももと、ひとりと一匹の暮らし。
まあ、途中4年間は末っ子のおさるくんも同居していたのだけれど。
いびつな家族の形だけれど。
そういう経験があって、それはとてもよかったと思っている。
おさるくんは近いうちにこの家をでて、ひとり暮らしの予定だけれど。
アタシはいつも一直線で。
ぶつかって初めて間違いとわかる。
ぶつからなければわからない。
家族もそれをよく理解してくれていて。
これからもひとり、突っ走って行くんだな。


2016年09月15日(木)




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