こんな一日でした。
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今日はカルチャーセンターの日。 私は福島のNHKカルチャーセンターで 「アクリル画」の講師を勤めさせてもらっている。 生徒数は6人、非常に少ない。 でも、その分、のんびり静かに、ほのぼのと教室は進んでいる。
先日、芸術新潮でモランディーの特集号が出たので、 静物画を描く生徒さんのために、教室に持っていった。 モランディーは私の好きな画家の一人だし、 彼の仕事は、好き嫌いを別にして、興味深い。 とても面白い絵であると同時に、誰が見ても 美しくて、好まれるであろう魅力にあふれている。
生徒のみなさんも、実に気に入ってくれた様子で、 今日は何人かの人が「モランディーの本買いました」とのこと。 とても嬉しい気持ちになった。 私は、具象とか抽象とか、ほとんど気にしないで作品を見て育った。 油絵も日本画も、現代美術も、何もかも、並列に見た。 なので、私の美術史は時間軸が切り張りになっていて、 自分が好きになった順に作家が並んでいる。 私はジャンルでくくって、好きの嫌いのと言うことを自分に禁じている。 同じジャンルの中でも、良いものと粗悪なものはある。 おおざっぱに括ると、大切なものを取りこぼす。 ジャンルなんて人が作った括りは信用しないが一番。 自分の好きなものを好きな並びでつなげた方が良いと、私は思う。
モランディーの作品は、とてもボーダレスな仕事だと思う。 洋の東西、現代というもの、抽象、具象の壁… それらをぽーん、と飛び越えて、誰の目にもしみ通る。 彼の絵を通して、みんながもっと自由に、 絵を好きになってくれたらいいなぁと、願ったりしました。
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