こんな一日でした。
日記INDEX前の日次の日


2005年05月26日(木) カルチャーセンター

今日はカルチャーセンターの日。
私は福島のNHKカルチャーセンターで
「アクリル画」の講師を勤めさせてもらっている。
生徒数は6人、非常に少ない。
でも、その分、のんびり静かに、ほのぼのと教室は進んでいる。

先日、芸術新潮でモランディーの特集号が出たので、
静物画を描く生徒さんのために、教室に持っていった。
モランディーは私の好きな画家の一人だし、
彼の仕事は、好き嫌いを別にして、興味深い。
とても面白い絵であると同時に、誰が見ても
美しくて、好まれるであろう魅力にあふれている。

生徒のみなさんも、実に気に入ってくれた様子で、
今日は何人かの人が「モランディーの本買いました」とのこと。
とても嬉しい気持ちになった。
私は、具象とか抽象とか、ほとんど気にしないで作品を見て育った。
油絵も日本画も、現代美術も、何もかも、並列に見た。
なので、私の美術史は時間軸が切り張りになっていて、
自分が好きになった順に作家が並んでいる。
私はジャンルでくくって、好きの嫌いのと言うことを自分に禁じている。
同じジャンルの中でも、良いものと粗悪なものはある。
おおざっぱに括ると、大切なものを取りこぼす。
ジャンルなんて人が作った括りは信用しないが一番。
自分の好きなものを好きな並びでつなげた方が良いと、私は思う。

モランディーの作品は、とてもボーダレスな仕事だと思う。
洋の東西、現代というもの、抽象、具象の壁…
それらをぽーん、と飛び越えて、誰の目にもしみ通る。
彼の絵を通して、みんながもっと自由に、
絵を好きになってくれたらいいなぁと、願ったりしました。


Oikawa Satoco |MAIL

My追加