竜也語り

2005年04月30日(土) 黎明前(16)

☆ドラマ☆


●「それが答えだ!」Symphonie Nr.5

「負け犬はいらない」
夏休み中のコンクールの練習は続いている。そんな中クラリネット担当の奏の母親が県立高校一本の入試を望んでいるから奏をオケ部から退部させて欲しいと相談にやって来た。「ウチの奏ちゃん、奏ちゃん」と連呼する母親にはひいた…。あんな母親…実際にも存在するのかも知れないないなぁ…。当の奏は何故か練習に集中していない。「オレの目を見ろ!」と奏に注意する鳴瀬だが、でもね、ちょっと違う意味で恐くてまともに見れないよ…私だって…。いくら注意しても奏は相変わらずで、とうとう鳴瀬は奏をクラリネット担当から外しトライアングルに回した。素直にトライアングルを持って立っている奏の姿は不甲斐ないやら、不憫やら…。

担当を外されてしまった奏だが、こっそり1人でクラリネットを練習している。本当はクラリネットを弾きたいのだ。そこに隣町の不良高校生グループが奏にちょっかいを出した。奏も抗戦するが所詮多勢に無勢…クラリネットをそいつらに奪われてしまった。奏はそれ以来練習に出てこなかったが、奏を気遣う生徒達を無視して鳴瀬は練習を続けている。顔に痣を作り1人ぽつんとしている奏に教務主任のゆり子が話し掛ける。「楽器を取られたくらいで良かったと思わなきゃ」…まぁ慰めたつもりだろうが、あんたわかってないよ、それは逆効果だよ。案の定奏は「先生はわかっていないっ!」と何処かへ走り去ってしまった。

ある日の夜奏の母親が鳴瀬の別荘に訪ねて来た。やはり奏にはオケ部を退部させたいと改めて言うのだ。「あんな奴、いない方がコンクールには勝てる」と相変わらず嫌味な鳴瀬に、彼女は腹を立てながらも真剣に言った。「私はあの子に勝たせてやりたいんです。人の上に立つ人間になって欲しい。」人の上に立つ人生が勝利の人生と言えるのか私には疑問だが。それに奏にはそういうのむいてないよ…。だからと言ってそれが即負け組みになるとは決して思えない。
鳴瀬に言いたい放題言われ母親は帰っていたが、奏はその2人の会話を外でこっそり聞いていた。それに気づいた鳴瀬は「おいっ、弱虫!何やってんだそんな所で」と奏が自分と目を合わせることをじっと待った。待って・・待って・・。やっと奏は鳴瀬をしっかり見つめ言った。「僕だって勝ちたい!僕だって優勝したい!」そんな奏に鳴瀬は愛のムチを込めて言った。「楽器もないのにどうやってかつんだ?帰れっ!」

次の日鳴瀬は奏が練習に出てくるのではないかと期待していたようだが、奏の姿は見えない。少し失望する鳴瀬のもとに教師の知恵が音楽室に駆け込んで来た。「奏くんが不良達のところに!」生徒達は鳴瀬の様子を窺っている。そして「今日の練習はヤメだ」の一言で全員が奏の援護に走った。泥んこになって不良達とケンかをしている生徒達。最後には鳴瀬まで参戦し、見事に奏はクラリネットを奪い返した。顔と手を洗い練習の再開だ。トライアングルを手にする奏に向って鳴瀬は言った。「お前の楽器はそれじゃあない」奏は嬉しそうにクラリネットを手にした。

□5話の演也□
ストーリーに関係ないが、冒頭に演也を含む3人の男子生徒が真昼間から河原で花火をして遊んでいるシーンがある。その姿を背後から見て、てっきり3人が煙草を吸っていると勘違いした池田は慌てて彼等のもとへ走り3人の頭をパカーン。あれ…芝居とは言え、竜也くん…痛かっただろうなぁ…(苦笑)

さて奏が不良グループにクラリネットを奪われ練習に出てこなくなったことに関して皆と意見を交わしている演也(笑)。「自分の楽器も守れないなんて問題外だ」と言う鳴瀬に対し、「だってクラリネット外されたんだ。もう自分の楽器じゃあなかったのに…」と、そう言えばそうだよね・・と変に納得いくコメントをしてくれた。奏のことが気になり練習にも集中出来ない。「だって奏があんな目にあったんじゃぁ…」と悪ガキだけど仲間を気遣うことが出来る奴なのだ。

最後、不良グループに絡まれている奏の援護射撃に「ワ〜ッ♪」と教室を真っ先に飛び出したのは演也だった(笑)。いつの間にか頭にバンダナまで巻いて大ハリキリだ。泥んこの中でケンカをしている演也の姿を捜そうと試みたが、兎に角皆真っ黒で…どれが演也なのか結局識別出来ず…。
喧嘩が終わり皆放心状態で座り込んでいる時、やっと演也を発見。顔も身体も泥だらけで、かすかに目の位置だけは確認出来た(笑)。その演也の姿は、その昔ドブに落ちて全身ヘドロだらけになってすごすご帰ってきた飼いネコの姿を思い出した(笑)。

***今回のつぼ***
・河原で、う○○ずわりをして花火で遊んでいる演也の後姿が…まるで小猿のようだった…。


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