2009年10月18日(日) |
「3つの化粧品」というお話し |
今週は、本からのお話を紹介したいと思います。 このところ、いい本に出合って、 いい話がいっぱいあったので…
と、その前に… 先日の「旅のお話5…能登半島のびっくり」で、 道の駅が、実は「トイレ」だったというお話を書いたら、 情報誌「のとねっと」を 主宰している能登空港利用促進協会から、 こんな情報をいただきましたので、 《お知らせ》しておきますね。
「ひとつ気になったのは、 能登空港での「道の駅」のお話です。 タクシーの運転手さんは、トイレが道の駅だと 勘違いしてご説明したようですが 実は能登空港の建物そのものが「道の駅」なんです。
せっかく近くまでいらしてくださったのに、 案内に誤りがあったようで本当に申し訳ありません。 空港内には、お土産屋やレストラン、 観光情報センター「能登の旅情報センター」 などがあります」
ということで、空港そのものが「道の駅」 だったということがわかりました。
道ばたにあるように思ってしまっていたので、 そこまで気が付きませんでした。 空港に立ち寄ってみればよかったようですね。 ということで、能登半島に行ったら、 ぜひ、能登空港内にも 立ち寄ってみてくださいませ。
では、今日のお話に入ります。 今日のお話は、私が心から尊敬し、 勝手ながら、第2の母と慕っている 渡辺和子シスターの、 最新著書からの紹介になります。 心が洗われるとてもおすすめの一冊です。
「幸せのありか」から。
この本の中から、 今日は「3つの化粧品」 というお話です。
このお話は、おしゃれすることに余念がない 女子大生に向かって話すお話だそうです。 どんな話かというと、
“きれい” にはなれなかったけれども、 “美しく” なった女の子の物語です。
真山美保さんと言う方の、 数十年前の作品で、私もとても 好きなお話です。 女子大生だけではなく、 多くの方に知ってほしいと思うお話です。
■3つの化粧品 『泥かぶら』のお話
あるところに、一人の醜い女の子がおりました。 かぶらのような顔の造作で薄汚く、 両親もないこの子は、村の悪童たちから “泥かぶら”とはやされ、いじめられ、 それに腹を立てて立ち向かい、 顔は醜くなる一方でした。
そんなある日、一人の旅のおじいさんが 通りかかり、暴れている泥かぶらに言いました。
「そんなに口惜しいのなら、 おじいさんの言うことを、 来る日も来る日も守ってごらん。 きっと村一番の美人になるよ。 それは、
いつも にっこりと笑うこと ひとの身になって思うこと 自分の顔を恥じないこと」
そう言い置いて村を去っていくおじいさん。 その日から、美人になりたい一心で、 泥かぶらの自分自身との闘いが始まるのです。
はやし立てる悪童たちに 投げつけようとした石を 「いつもにっこり笑うこと」と つぶやいて、 ポトリと落とす泥かぶら。
自分に辛く当たった夫婦だったのに、 病気に必要な薬草が、 険しい崖の上にしかないと知って、 「ひとの身になって思うこと」と つぶやいて、 代わりに取ってきてやる泥かぶら。
他の娘たちと自分を比べて 劣等感のかたまりだったのが、 「自分の顔を恥じないこと」と つぶやいて、 小高い丘の上で晴れ晴れと 「泥かぶらは、泥かぶら」と、 笑顔で叫ぶ泥かぶら。
彼女の闘う相手は、いつしか、 村の悪童たちではなく、 自分自身に変わってきていました。
そして、何を言われても、 ニコニコしている泥かぶら。 喜んでお使いをし、子守をする泥かぶらは、 いつしか村の人気者となり、 村の人々に愛される女の子に なっていたのです。
ある日のこと、その村に、 一人の人買いがやってきて、 借金のかたに、村一番の器量よしの娘を 連れて行こうとします。 泣いていやがる娘と、 泣いて詫びる親の姿を見た 泥かぶらは、進み出て言います。
「おじさん。 私には親も兄弟もいないんだから、 私を代わりに連れていって」
多分、人買いは、割に合わない取引と 思ったことでしょう。 でも、渋々、泥かぶらを連れて行きます。
さて、この後、 この泥かぶらがどうなったか… この続きは明日書きますね。
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