2008年04月09日(水) |
このじゃまそうな「石」にも歴史があった…? |
さて、昨日はマンションの前にあり、 目印になる石について紹介した。 今日は、
「どうしてここにこんな石が あるのか、何でだろう?」
なんて思った石の紹介だ。 本当になんでここにあるの? と思うような石もあるので。
その石は、外堀通り沿いの こんなところにあった。
あ、見えづらいですね。 ちょっと影になっているね。 で、もっと近寄ってみると、 ほら、ここにあるんですよ。
「ああ…この石は、曰くあるというより、 じゃまだけど、大きくて処分できず、 このままここに置かれているんだろうね。 誰かが捨てていったのかな?」
なんて思わざるをえない状況にみえる。 変わった石でも、意味ある置かれ方でもないしね。 植物を圧迫して困った「石」だね、 なんて思ってしまう。
しかし、しかし… なんと、この「石」は… ただものではなかったのである。
もしかしたら、 由緒正しき「石」かもしれないと、 わかったのだった。
私は、この石がどうしてここにあるのか、 どうしても気になり、ただ置かれているなら、 処分した方がいいのではないか、なんて思ったので、 道路のゴミについて、何かあったときに電話している 区の土木課に電話をして聞いてみることにしたのだ。
すると、なんと 意外なことが わかったのだった。
「あの〜、道路の植林の足下に 大きな石がで〜んとあって、 木や植物を圧迫しているんですが、 処分は可能でしょうか?」 「えっと、それはどんなふうにあるのですか? 場所はどこですか?」
どうやら、話を聞いてくれそうな 雰囲気だったので、私はちゃんと 話をしてみることにした。
「はい、外堀通り沿いにあります。 たぶん○○町あたりだと思います。」 「ああ、そうですか、で、その石は、 どのくらいの大きさですか? 持ち上げることは可能ですか?」
「えっと、たぶんそれは無理だと思います。 結構大きいので…」 「そうですか、それだと、こちらが一度 その石を見て、処分業者にお願いする 形になりそうですね」
ということで、この石を処分するなら、 一度見に来てから、ということらしかった。
しかし、私の本来の目的は、 この石を処分することではなく、 なぜ、ここにこんな石があるのか、 その疑問をまずは解くことだったので、 こう質問してみた。
「あの〜、 どうしてこんな大きな石が 置かれているのでしょうかね? 誰かがいらなくなって、 捨てたんでしょうか?」
すると、なんと この担当の方は、 こう言ったのだ。
「誰かが捨てた石では ないと思いますよ」
捨てた石ではないと言うのだ。 では、どうして?
「え、捨てた石じゃない?」 「ええ、恐らくですが… その石のある場所、大きさからすると、 それは、外堀を整備するときに壊された 外堀の塀か何かに使われていた石だと思うんです。 何かの記念にそこに残してあるとか、 そこに何かあったのかもしれませんね」
「ひぇ〜、あの石は、もしかしたら、 皇居の塀に使われていたものかも しれないのですか…ふぅーん」 「恐らく、そうではないかと思うんですが」 「でも、ただ置かれていて、 何の能書きも書いてないし、 目印もないんですよ」
「ずいぶん昔のことになりますから、 なくなっているかも知れませんね。 そんな意味合いはもうすでに忘れ去れて、 道にあるだけになっているんでしょう。 あ、もちろん、事実はわかりませんよ。 そういう可能性が大きいということで」
ということで、この道ばたの ただのおっきなじゃまな石と思った石は、 実はとっても由緒ある石かもしれないと わかったのだった。
もっと近寄ってみて頂こう。 これは、もしかしたら、 由緒ある石かもしれないのだ。 ほら、この石だ。
となると、 簡単に処分するなんて言えなくなる。 周りの方々の守り神になっているかも しれないからね。
そう思ったので、この担当の方に 丁寧に教えてもらったお礼を言い、 処分についてのお願いを取り下げた。 そして、もう少しこの石の現状を 調べてみることにしたのだった。 (後日行ってみても、なにもなかったけどね)
というわけで、 道ばたのただ置かれている石にも、 もしかしたら歴史があるのかも、ね、 なんて思ったのでした。
石は、人知れずあちこちで、 結構活躍しているので、ぜひ、 周りで見つけてくださいね。 もしかしたら 由緒ある「石」かもしれませんからね。
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