まゆのウォーキング、ぼちぼち日記

2008年03月17日(月) 感動の犬のお話 《ペッパーの代わり》完結編

さて、昨日からの続きになります。
今日も↓からの紹介になります。

「こころのチキンスープ〈11〉 動物たちの贈りもの」




(ここから引用)


「ルースは怒るに決まっている。
 ルースは怒るに決まっている…」



私たちは、ビルが2匹の子犬を見比べるのをじっと待った。
ついに、首を振り振り、いたずらっぽく笑って彼は言った。


「この子をうちに連れて帰って
 ルースに追い出されたら、
 今晩はこの子と一緒に犬小屋に
 泊まられてもらえますかね?」



私は子犬を抱いたビルをカウンターに案内し、
もう一匹の子犬を檻に戻した。
こっちの子犬は、つぎのチャンスを待たなくてはならない。
これまではずっときょうだい一緒だったから、一人っ子の
身分になったのを喜んでいるようには見えなかったが。
私たちはみな、やるせない気分になった。

カウンターに立っているビルも、
残された子犬を見ながら、
その割り切れない気持を口にした。



「ひとりぼっちになるのは、
 いいことじゃない…」




ビルは子犬の代金を払い、隣人と一緒に店を出た。
子犬は、ビルの腕にいとおしげに抱きかかえられている。
ドアの外で2人が笑い合い、隣人がビルの背中を叩いて
祝福しているのが見えた。

温かい気持に包まれて、私たちは再び仕事に戻った。
新しい子犬を可愛がっている老夫婦の様子が
目に浮かんでくる。



ところが、
ものの数分もしないうちに、
入り口のドアがまた開いた。
ビルだった。
頭を振りながら、
消え入りそうな声で言う。




「家に戻ろうと思ったんですが、
 やっぱり
 こんなまねは私には……」

「ひとりぽっちになるのは、いいことじゃない。
 ルースはカンカンになって怒るだろうから、
 今夜はきっと犬小屋に泊まらせてもらうことに
 なると思いますよ。
 でも…
 もう1匹のきょうだいも連れて帰ることにします。
 ひとりぽっちになるのは、
 いいことじゃないからね」



電話のベルとともに始まったその日は、
やはり電話のベルで幕をとじた。
ビル夫妻からだった。

今夜は犬小屋に泊まらなくてもよくなったと、
知らせてきたのである。
ビルはこう話した。


「じつは、ルースが『子どもたち』をとても
 気に入ってくれてね。
 2匹ともうちに連れて帰ったのは、
 われながら最高の決断でしたよ」



私たちは、つい先月もビルと『子どもたち』から
電話をもらったばかりである。


「うちの子どもたちは最高だね。
 トーストや卵まで食べたがるんだ」



それから、彼はこう説明した。



「つまり
 こういうことだったんですよ。
 ペッパーが死んで
 私たちの心にはぽっかりと
 大きな穴があいてしまった。
 2匹いっぺんに入れるほど
 大きな穴がね」


(引用ここまで)



というお話でしたが、私は心にしみてきました。
そして、老夫婦がこの子犬たちを可愛がっている
様子が浮かんできて、ほのぼのとなりました。

みなさまは、どう感じたでしょうか。
この本には、このような心に響いてくる
動物たちとの〈ふれあい〉の話が、
いっぱいに載っています。
ぜひ、読んでみてくださいね。

友人がどう感じるかわからないですが、
友人も悲しみから徐々に立ち直り、
また、小さな子たちを迎え入れることを
願いながら…






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