2007年07月04日(水) |
ついに、おじさんに話しかけてみた… |
さて、またまた、昨日からの続きです。
私は意を決して、 おじさんに声をかけてみることにした。 その前に、どうかけたらいいか、 もちろん、うーんと考えてね。
そして、思い切って 声をかけた。
「おじさん、こんにちは。 もしかして、ゴミを拾ってくれてるの? 助かります。」
すると、おじさんは、 驚いたような顔で私を見て、 そして、こう言った。
「ああぁ…まぁ…こっち側の方だけだけど… あっちの道路側の方はしてないよ。」 (この場所は、変形三角地帯みたいになっていて、 その一辺だけをやってるという)
「ああ、そうなの…ありがたいわ。 ここね、先日、都にお願いして、ゴミ処理をして もらったばかりだったから。 いっぱい棄てられていたでしょう、ゴミが…」
「うん、キレイになったよね…」 「そうなの、このままキレイでいてほしいよね。 ところで、おじさん、そのゴミどこかに棄てるの?」
などと、どさくさにまぎれて、 持っているゴミ袋のことを聞いた。 すると、おじさんは、こう言った。
「このゴミから、缶を取り出しているんだよ」 「ああ、缶を集めているんだ」 「そう、でも、残りのゴミはゴミ収集場所に ちゃんと棄てるよ」
ということで、このおじさんは、 この場所(変形三角地帯)の一辺のゴミだけを拾い、 どこからか拾ってきたゴミ袋の中から、缶を取り出し、 その後ゴミを分別し、他のゴミはちゃんと棄てていると、 いうことであった。
もしかしたら、あの「中国書法正傅」を 棄ててくれたのは、このおじさんかも知れない。
本当にその通りかどうか、わからなかったが、 深く追求しないことにした。 そして、おじさんに、
「ここにゴミを棄てる人は 許せないですよね。 おじさんが、ゴミを拾ってくれてよかったわ。 どうもありがとうございます。」
と、お礼を言った。 おじさんは、うん、と頷いた。
おじさんが、どんな人で、何をしている人か、 正確なことは、わからなかったが、 話している雰囲気や、外見から、 悪いことをしそうな感じには見えなかった。 私は、自転車に乗って、この場を去った。
そして、後日。 みたびこの場所に行ってみた。
この日、おじさんの姿はなかった。 (布団セットは置いてあった) そこで、ぐるりとこの変形三角地帯を回ってみた。
すると、おじさんが言った通り、 この「中国書法正傅」の棄ててあった側の方には、 あまりゴミが落ちていなかった。 ちょっとはあったけど、でも少なかった。
確かに、ゴミはあまり 落ちてなかったけど…
でもね、 あの「中国書法正傅」が 棄ててあった場所の奥に、 今度は、大きな袋が2つあって、 その袋の中には缶が いっぱいつまっていた… おじさんが集めた缶だと思う。
おじさん、ここに集めた缶を 置いているんだね。 まとまったら、業者さんに売るんだろうな。
そして、私はこう理解した。 今まで、私は全く知らなかったが、 この場所は、おじさんの場所になっていたのだ。
だから、おじさんは、 この場所だけは、ゴミ拾いをしてキレイに保ち、 そして、この場所に集めた缶を置いているのだ。 傘などもぶら下がっているし、布団セットもあるし、 この場所(もしくは近く)で、 暮らしているのかもしれない…と。
事実はわからないけど、 ともかく、おじさんにこの場所を守ってもらい、 以前のように、ゴミ捨て場に ならないようにしてもらいたい、そう思ったのだった。
「おじさん、この場所よろしくね」
私は、そう思ったのでした。 この場所は、これからも見続けて行きます。
気軽にコメントが入れていただけます。
→「ぼちぼち、お散歩日記」
■「ことば探し」に戻る時→
「ことば探し」
■「ことば探し」メールマガジン(月〜金)発行しています。
「今日のことば」以外の過去のことばも紹介しています。
コンパクトで、読みやすい構成にしています。
→「購読申込み」
|