まゆのウォーキング、ぼちぼち日記

2007年04月19日(木) 捨てられたモノたち、それぞれの立場

さて今日は、捨てられたモノたち(ゴミ含む)の話です。
この「捨てられたモノ」たちは、東京の街の、
大きな問題だといつも思う。
そして、見つけるたびに憤慨している。

もちろん、モノたちが悪いのではなく、それを、
簡単に捨てる人の姿勢が問題なのだが…


行動心理学者フィリップ・ジンバルドという人が、
「割れ窓理論」というものを唱えた。
実験により、実証したのだが、いったんそこに、
ゴミが捨てられると、どんどん、そこにゴミが捨てられていく、
もっというと、そこに犯罪が起こりやすくなる、というのだ。



以下、「フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』」から、
引用してみると、こんなことであるらしい。


「この割れ窓理論でいうと、
 治安が悪化するまでには次のような経過をたどる。

1.一見無害な秩序違反行為が野放しにされると、それが
 「誰も秩序維持に関心を払っていない」というサインとなり、
 犯罪を起こしやすい環境を作り出す。
2.軽犯罪が起きるようになる。
3.住民の「体感治安」が低下して、秩序維持に協力しなくなる。
  それがさらに環境を悪化させる。
4.凶悪犯罪を含めた犯罪が多発するようになる。
  よって、治安を回復させるには、

◎一見無害であったり、軽微な秩序違反行為でも取り締まる。
◎警察職員による徒歩パトロールを強化する。
◎地域社会は警察職員に協力し、秩序の維持に努力する。
 などを行えばよい。」


昨今の、凶悪犯罪も、最初は、
小さなこと、軽微なことからはじまることが多い。
窓が1枚割れている、ゴミが少し捨てられている、
小さな落書き、自転車が一台放置されている、
たったこれだけだから、と、これを、知らないふり、
放っておいてはいけないということなのである。

例えば、落書きが問題になっている地域では、
うわさがうわさを呼び、どんどん落書きが増えていく、
これを、なくすには、街あげて、落書きをなくし、
落書きしそうなところには、逆に、美しい絵を描き、
落書きさせない雰囲気を作ることが必要だと言われている。



なんて、ちょっとむずかしい話をしてしまったが、
まさに、この話どおりになっているところがあった。



ほら、ここだ。
こんなふうに、ゴミが捨てられている。





そして、こんな張り紙がされている。





しかし、いったん捨てられると、みんなここに
捨ててもいいと思ってしまうので、ゴミは増えていく。
どんな張り紙をしても…意味はない。
最初は、1つのゴミ袋だけだったのに、
いつの間にか、粗大ごみまで、捨てられるように
なっていくのである。
許せないけど…





この場所から、ゴミをなくすには、
この場所から、ゴミを完全になくし、ここをキレイにし、
例えば、植木や花などを置くなどしなくてはいけないのだ。

とにかく、早めの対処が大切だということだ。
張り紙は、意味がないんだな…気の毒だけど。




さて、捨てられているといっても、
こんな捨てられ方をしているモノもある。

いいかどうかは別にして、
まぁ、なんとなく幸せな感じはする。
同じ張り紙でも、内容が違う。
これだ。






「ご自由にお持ちください」だ。


ただ、その
「ご自由にお持ちください」
が、何かというと…
こんなものたちだ。








フロッピーディスク、木彫りの置物、壁紙、
あまり板みたいなものなどなど。
ふむ…

例えば、こんな置物もある。





うーーむ…
ご自由にお持ちくださいって
言われてもな…



でも、気はこころなのだ。
モノをムダにしない心意気がいい。



さて、こんなムダにしない家があるかと思えば、
なんと、こんな捨てモノもある。





まだまだ着れそうな衣類である。
クリーニング屋さんのタグが着いたままだ。


私は、ジッと観察してみた。
ポロシャツなんか、かなりきっちりと洗ってあるし、
アイロンもちゃんとかけてある。
よくみると、まだまだ着れそうな、
上モノばかりでだった。





そう思うが、捨てられ方は、
ゴミ出し日ではない日に、ポツンと、
いかにも、「もう、いらないっ!」
って感じの捨てられ方だった。
紙袋は破れているし。





ふーむ……


この捨て方は、やや問題のある捨て方だ。
ゴミの日でないときに、こんなふうに乱雑に、
しかも、まだ着れそうな服を…
こんな捨て方をするのは、どんな時だ?

私は、おもわず、立ち止まって、
想像してしまったのだった。



《私の想像》

1.浮気をして出て行った亭主のものだから、いらない。

2.ダンナが太って、とても着れなくなったから捨てた。

3.別れた男の服。もう全然いらないので捨てた。

4.単身赴任者が、地元に戻るので整理した。
  


服をじっくりと見てみたり、
この現状を確認したりして、
「3番だ」と結論づけた。



なぜなら、1,2,4だと、
もっといろんな服もあっていいし(例えばズボンとか)
捨てる量がもっとあってもいいと思ったからだ。
きっと、3番だな。
そんな感じだ。

私は結論をだしたので、勝手に満足し、
この服たちに「ご苦労様」と
ねぎらいの言葉をかけてこの場を後にした。


今日は、捨てられたモノたち(ゴミ含む)でした。
いろいろと事情があるんでしょうね。




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