2007年02月11日(日) |
なぜ…こんなところにこんな銅像が? |
今日は、道ばたで見つけた銅像たちの紹介です。 道ばたには、結構、設置されているんですよ、 ひっそりと、銅像が。
しかし…、 そんな銅像たちを見つけると、だいたいは、 銅像たちや、造った方には、本当に申し訳ないが…
「うーん、なぜ、 こんなところにあるんだろう…」
などと思ってしまう。 たぶん、
「なんていっても銅像だよね」 「ここに、銅像は必需品だね」
などと、銅像好きな人たちがいるんだと思う。 銅像は、根強い人気があるのだ。 何かをどうしても設置したい人たちには、特に。
かつて、私も学校で銅像を造っていた。 (美大出身なので) だから、銅像を造る苦労はよくわかる。 わかるが…やはり…銅像は、 道ばたに合わないのではないかと正直思う。 ちょっと気の毒だし…
って、そんな私の感情はともかく… さっそく紹介しましょう。
まずは、トップバッターは、 この子である。
この子は、大きな通り沿いの歩道の脇にいる。 少し、汚れが目立つ、痛々しい子だ。 これがどんな銅像かと言うと、
「夏の想い出」 だそうだ。
なるほど……
夏は、元気な子は、裸で遊ぶよね。 帽子かぶってね、うんうん。 ちょっと帽子が大きいような気がするが、 大きい帽子の方が日焼けしなくていいよね。
そんなことを少しばかりの違和感とともに、 実感させる銅像であった。
少し行くと、同じ通りにまた銅像を見つけた。 恐らく、この通りには、銅像を造るべく、 何か意味があったのだと思われるが、 どんな意味があるかは、今やもはや、 誰にもわからない。
今度の銅像は、これ。 石の上に、女の子がすわっている。 ものすごくきっちりとすわっている。
これが、どんな銅像かというと、
「聴く」である。
なるほど……
何を聴いているか、わからないが、 何かを聴いているのである。 たぶん、深い想いがこめられた銅像なのだ。
こんなふうに妙に落ち着き払って、 まだ若いのに、大丈夫かこの子は…、などと、 少しばかり、危惧を覚える銅像であった。
さて、さらに、こんな銅像も見つけた。 とあるビルと歩道の間の植え込みにあった。
今度は、姉弟?の2人である。 姉は駆け出しそうにし、弟は、 その姉を止めているような感じだね。
と、そう思ったが、じっーと見たら、 それは大きな間違いであった。
よーく見たら、実は、姉(だと思う)の前には、 トンボが止まっていたのだ。 ほらね。トンボを指さしている。
しかし… しかし… 謎がある。
この姉をアップしてみると、姉の視線は、 トンボにはないのだ。 トンボを指差しながら、姉は何をみているのか?
しかも、しかも、 その表情は少しうつろで、ちょっと老け顔っぽい。 悲しみすら感じさせる表情である。 姉はどうやら、ちょっと疲れているのではないか、 弟の世話で…などと、思わずにはおれない。
で、弟はといえば… レスリングをするときのような、 洋服を着て、これまた遠くを見ている表情。 何を見ているのか…
この銅像のタイトルは、何だろう… そう思って探してみたが、タイトルらしきものを 書いたものを見つけることができなかった。 なので、タイトルをつけてみた。
タイトルは、
「うつろなふたり」
としたいところだが、それだと、 銅像のタイトルとしては、暗い印象になるから、 ここは奮発して、
「秋の姉弟」
としよう。 そうタイトルをつけ、うつろな謎を追究しないことにした。 きっと、この2人には何かあるのだ。 それに秋は、何かと寂しいからね。 このままそっとしておこう、それがいい。 私は、そう決めた。
この銅像たちは頑張っている。 雨の日も風の日も、どんな日も、ひっそりと 人知れず立ち、この銅像の存在に気づいた人に、 何かを訴えるべく頑張っているのだ。
たまたま私は、 「なぜ、こんなところに、こんな銅像が?」 などと疑問に思ってしまったが、銅像好きな人なら、 「おおっ、いいね、いいね、この銅像」 と、思うに違いない。
「日夜よく頑張っているね」
と声をかけずにおれない、銅像たちでした。
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