2006年11月02日(木) |
本当に苦労したんです…銅像つくるには。 |
さて、昨日からの続きです。
四谷交通安全協会に電話して、担当の女性から、 この像のことを根掘り葉掘り聞いていたら、 その女性が、こう言ったのだ。
「この像を建てるに当たっては、 本当に苦労したんです…」 「苦労があったんですか?」
「ええ、ありました。 実は、あの像を建てる場所の許可がどこも 下りなかったのです。どこもダメだって、 断られ続けて、あちこち場所を探して探して、 でも、断られ続けましたね…」 「あらぁ、場所がなかったんですか…」
「ええ、四谷交通安全協会は四谷にありますし、 四谷警察署の近くに建てたかったのです。 けれど、この近辺ではどの場所も許可が下りなくて。 あちこちを手分けして探したんですよ。 それで、なんとかあの場所に許可をもらって… それで、新宿5丁目の方になったのです。 ともかく、いろいろとお願いして…」
「そんなに大変なんですか?許可を取るのは?」 「ええ、そりゃ大変なんですよ。場所があっても、 土地の管轄も違いますし、その場所が何かの 規制地域だってこともありますしね。 公道なのでね…だから、難しいのです」
「それほどまでに、あの像を建てたかったのですね」 「ええ、50周年ですからね、なんとしても。 前の協会会長さんがご尽力されてましたし…」
どうやら、建てる場所で相当苦労したらしい。 前協会長さんも力を入れていたしね。 みんなで場所探しをしたらしい。 建てる場所がなくて、それで、四谷から離れて、 新宿の街の近くの今の場所に建つことになったのだ。
探して、探して…そして、 今の場所になったのだ… あの像が建つのに、ふさわしい場所に建った というより、許可が下りた場所に建ったのだ。 だから、あれほどの浮き上がった 正しい違和感があるのだ…
なるほどね…
「大変でしたね…」 「でも、そのおかげかもしれませんが… このところ、四谷地区では、2年以上も 死亡事故がないんですよ。 今年は、表彰もされたんですよ」 「それは、すごいことなんですか?」 「ええ、とても希なことなんです、全国的にも」 「それはよかったですね。やっぱり あの像の効果でしょうね」
などと、話を合わせたが、 どうやら、あの像の効果が 8年後から、出てきているらしい。 (像が建ってから10年たつからね) 見守っていてくれるらしい。
さらに、担当女性はこんなことも 教えてくれた。
「あの像の下の方に、掘ってあるところが ありますでしょ? あれは、道路を表しているんですよ。」 「ほぉ…あれは道路を表しているんですか」
というわけで、台座に掘られているのは、 道路を表しているらしい。
なるほど、道路ね。 いろいろと考えられているのだ。
「ところで、交通安全協会というのは、 ボランティアでやっているのですか?」 「ええ、ほとんどの方がボランティアで参加して、 警察と協力して、この街の交通安全を 守っているのです。見回りしたりして」
「あっそうそう。ワンコたちがしている 防犯パトロールの札は、じゃ、そこにいけば もらえるんですか?」 「ええ、そうです。こちらの方に、犬と一緒に 来てもらって、登録してもらえば 防犯カードを渡していますよ。 散歩の時に、ついでに、街を見てもらえたら 安心ですからね」
ということで、犬さんが付けている 「防犯パトロール」札も、 ここでもらえるのだとわかった。 もっともわが家にはいないので、 関係ないが、一応聞いてみた。
さて、こんな話をいろいろと聞けたので、 私はとても満足して、担当女性の方に 「よくわかりました。教えていただき、 どうもありがとうございました」 と、お礼を言って電話を切った。
あの像にも… 聞いてみなければわからないような エピソードや、深い意味があるのだ。 そして歴史があるのだ。 そして、なぜ、あんなに違和感があるのかも、 よーくわかった。 何でも、聞いてみるものだなと、 しみじみと思った。
そして、あの像は、今日も、 都会の真ん中で頑張っているのだ。 私は、心の中で、あの二人の像に、 「これからも交通安全を見守ってね」 とお願いしたのでした。
ちなみに、あの像を後ろから見たら、 こんな感じでした。
もし、新宿に行きましたら、 「新宿5丁目東交差点」(11と書いてある辺り) の近くにある、この像をぜひ探して、 見てやっていただければ嬉しいです。 いつもいますから。
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