2006年08月03日(木) |
さぁ、倒れたこの木をどうするのか? |
さて、昨日からの続きです。
お巡りさんは、 最初のちょっとやせ形の最初の1人と、 屈強な感じのお巡りさん2人で、 合計3人になった。
この3人で、どうするのか、 この後どうなるのか、 私は、ワクワクと見守っていた。
この木は、幹の太さが直径15〜20センチ、 身長がおよそ4メートルくらいあると思う。 その2人のお巡りさんも、この木の周りをまわり、 「うーん、これじゃ、歩道が迷惑だね。 このままにするわけにはいかないなぁ」 などと話し合い、木をゆすったりしていた。 やっぱり、木はゆすりたくなるのだ。
そして、いきなり、 私の方を見てこう聞いた。
「この木の倒れるところを見たんですか?」 「いいえ、見てないです」 「何時頃、見つけたんですか?」 「つい、さっきで、すぐに連絡したんです」 「じゃ、倒れたのは、いつ頃かわからないですね。 見つけた時には、こうなっていた?」 「そうです、私が一番に気が付いたわけじゃないと 思うんですが…」 「そうですか、何時頃かなぁ」
倒れた時間が、なぜそんなに大切か よくわからなかったが、ともかく 大事なことらしかった。 報告書を書くときに必要なのかもしれない。
私は、もちろん、 知ってることを全部話した。 といっても、たかがしれているが…
そして、こう聞いてみた。
「あの〜、車がぶつかったんでしょうかね?」 「いや、そうじゃないと思う。キズがないし、 根が腐っているようだし。でも、こんなに 大きな木が倒れるなんて珍しいね」 「はい、初めてみました。」
ということで、お巡りさんたちは、 根が腐って折れたと判断しているようだった。 そして、しばらく、また木を見ていた。
お巡りさん同士が 話ているのが聞こえてきた。
「この木、どうしようか?」 「この木の管轄は、区の緑の課だよね。 やっぱりそこでやってもらった方がいいよね」 「ちょっと、確認してみよう」
と、いうことになり、 無線で、どこがどうするべきか 聞いているようだ。
しばらくすると、連絡が入り、 この街路樹については、 区が、明日にでも片づけて くれることになったらしい。
「だけど、この歩道側にこのまま放置して 置くわけにもいかないなぁ、通りづらいし、 怪我されても困るかなぁ…」 「とりあえず、この木を、 車道側に移しましょう」
お巡りさん達は、そう結論をだし、 この木を持ち上げることにした。
そして、最初屈強なお巡りさん2人で 持ち上げようとしたが持ち上がらず、 3人のお巡りさんでやることになった。 そして、いよいよ持ち上げた。
うんしょ
あっ、持ち上がらない…
大丈夫か?
この木は、案外重いのだ。
「一人、反対側から支えてっ」 「はいっ」 一人のお巡りさんが、反対側に回った。
再び、
うんしょ
おおっ、 やっと持ち上がったぞ。 大丈夫か?
3人のお巡りさんは、真っ赤な顔をして、 力一杯木を持ち上げている。 私は、邪魔になるといけないので、 その周りでじっと見ていた。 写真撮りながらね。
2度ほどうまくいかなかったが、 3度目で、うまく車道側に 移動させることができた。
おおっ、 うまくいったぞ。 よかった、よかった。
そして、お巡りさんが私に言った。
「この木は、明日、区の道とみどりの課が 引き取りに来ますから、それまでは、 とりあえずこのままですね。 これで、なんとか大丈夫でしょう」 「そうですね、ご苦労さまです どうもありがとうございます。」 「この木は、結構重かったですね。 ともかくよかったです。」 「はい、ありがとうございます。」
ということで、木は車道側に移動し、 次の日に区の道とみどりの課が 取り除いてくれることになった。
さて、一段落ついたので帰ろうとすると、 最初に来たお巡りさんに呼び止められた。
「すいませんが、一応、住所、連絡先と名前を 教えてくれますか?」 というのだ。 私はびっくりして、こう聞いた。 「えっ、そんなこと答えるんですか?」 「あっ、すいません、一応報告しないと いけないんです、申し訳ないです」 ということで、しぶしぶと答える。
こんなことを聞かれるまで、 最後まで、 じっと見ていた私が悪い。 写真まで撮って。
でも、まぁ一段落付いたからいいかと思い直し、 車道側の木に、 「ご苦労さまでした。ありがとうね」 と声をかけて、なでなでして、 帰ってきたのでした。
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