ウォーキングの途中、私がいつも、 不思議に思っている精肉店がある。 いつも、気になっていた…
今日も、その精肉店の前を通った。 どう不思議かというと…
こんなふうに、看板はある。 「白石精肉店」営業中と書いてある。 矢印も「こっち」だといっている。
しかし、その階段の上を見ると、 こんな感じなのである。 どうみても、マンションの入り口である。 とても肉屋があるとは思えない。 しかし、いらっしゃいませの旗はなびいている…
しかも、矢印は「こっち」といっている。 うーむ…どうなっているんだろう… 立ち止まって空想をめぐらしていたが… いきなり、どうしてもこの不思議な 「白石精肉店」が、どんな店か、 確かめてみたくなった。
よっぉし、入ってみよう。
私は、思い切って、 階段を上がってみた。
すると、中は、こんな感じである。 どうみても、マンションの入り口である。 マンション住人のポストもある。
この中に本当に「白石精肉店」があるのか? 看板も何もない。 しかし、確かに奥の扉が開いている。 この先に、きっとあるのだ「白石精肉店」が。
もしかしたら、ブタや牛がぶら下がっていて、 それをそのまま切って売ってくれるような、 業者さん向けの肉屋であるかもしれない。 私は、大きな勘違いをしているのかもしれない… 本当に、小売りをしてくれるのか?
私はおそるおそる 中に入ってみた。
すると、なんと… びっくり。
この中に「白石精肉店」が ちゃんとあったのである。
これが「白石精肉店」店内。
なぜか、店の入り口にイスがあり、 肉が並んでいるショーケースが右側に見える。 このショーケースには、普通のお肉屋さんの ようにちゃんとお肉が並んでいた。
私が、行ったときには、 一人もお客さんはいなかった。 私は、勇気を出して、おそるおそる 「こんにちは」と店の中に入ってみた。
すると…
「いらっしゃいませ〜、こんにちは」 と、とても元気な声がした。 この店の中に、とても人なつっこい おじさんとおばさんがいて、 ニコニコとして挨拶をしてくれたのだ。
どうやら…普通のお肉屋さんのようだ。 もちろん、ブタや牛はぶらさがってはいない。 肉は、ちゃんと切って売っていた。 100グラム単位でね。
私は、安心する。
安心すると、どうしても、 なぜ、こんなところにあるのかとか、 余計なことだが、 こんなところでやっていて お客さんはあるのかとか、 聞きたくなってきた。
しかし…いきなり聞くのはまずい。 私は、初めて入った客である。 やっぱり何かを買わなくちゃね、と思い、 店の前に書いてあった揚げ物を買うことにした。 私は、揚げ物が好きなのである。 特にコロッケ、メンチなんて好きなのである。
いざ、「揚げ物を買おう」と決心して、 ショーケースの中をみたら、 揚げ物が1つもないことがわかった。
ありゃ、揚げ物、 全部、売り切れだよ。 どうしよう… 私は、肉より揚げ物がほしい。
「揚げ物は、全部売り切れですか?」 「いいえ、大丈夫ですよ。うちは、 頼まれてから揚げるんですよ。 その方が新鮮だし、熱々を持って帰れるからね」 「まぁ、そうなんですか…へぇ…、じゃ、 コロッケ、メンチ、アジフライを2枚づつください」 「はーい。そうそう、今ね、 コロッケの中味を作ったところなんだよ。 これに、今から衣をつけて揚げるからおいしいよ。 すぐ揚げるから待っててね。」
そう言って、おじさんが、 コロッケのタネを見せてくれた。 まだコロッケになる前の、 コロッケ中味がキレイに並んでいた。
おっ、おいしそうである。 この中味をこれから揚げてくれるのだ。 しかし、揚げるのにちょっと時間がかかる。
ああ、だから、このイスが必要なのだ、 と、私ははじめてイスの意味がわかった。 このイスに座って、出来上がるのを待つのだ。
私は、とりあえずイスに座ってみた。 そして、質問するタイミングを見計らった。 あまり作業するのを邪魔してもね、 今、衣をつけてるし…と思ったのだ。
すると、おばさんが、 冷たいお茶を「どうぞ」と差し出してくれたのだ。 お茶を出してくれるお肉屋さんなんて初めてだぞ。 私は、お礼を言って、お茶を受け取り、 聞くなら今だな…と思った。
そこで、思い切って聞いてみた… すると、意外な「白石精肉店」の 歴史がわかったのだ。
この続きは、明日書きますね。
■「ことば探し」に戻る→「http://www.kotobasagashi.net/」
気軽にコメントが入れていただけます。
→「ぼちぼち、お散歩日記」
■「ことば探し」に戻る時→
「ことば探し」
■「ことば探し」メールマガジン(月〜金)発行しています。
「今日のことば」以外の過去のことばも紹介しています。
コンパクトで、読みやすい構成にしています。
→「購読申込み」
|