2006年07月25日(火) |
お岩さん「神社VSお寺」の争いなのか? |
昨日の続きです。
電話の話を書く前に… おばあちゃんが、大胆にも「インチキっ」と言っていた もう一つの「於岩稲荷霊神・陽運寺」について 書いておきますね。 ここも見て、ちゃんと拝んで来ましたから。
ここは、名前の通り「お寺」である。 入り口はとてもお寺には見えないつくり。 入り口には「四谷怪談」の演劇パンフレットなどが 置いてある。 相変わらず…夏は怪談やるのね… などと思いつつ、中に入ってみる。
中は「於岩稲荷田宮神社」より、 広いし、明るく、キレイだ。 入りやすい感じはする。 よく整備されている感じがする。
「これが…インチキ、ニセモノなのか…なぜ?」 謎は深まる…
ぐるりと境内を回ると、こんなふうに、 神をまつっているところもある。
また、井戸もある。 これがお岩さん出現の有名な井戸か? (田宮神社には、見える限りでは井戸はない。 どこかにひっそりとあるのかもしれないが)
いやいや、 あの四谷怪談の話は作り話だって、 さっき分かったばかりなのに… ちょっと覗こうと思うがやっぱり ちーと怖い。なんとなくね。
で、井戸を覗くのを、 途中でやめる。 やっぱり…何となく怖い。
ともかく「於岩稲荷霊神・陽運寺」では、 お賽銭3カ所に100円づつして手を合わせてきた。 (もちろんていねいに) ちなみに「於岩稲荷田宮神社」では、 お賽銭箱はひとつしかなかったと思う。 もちろん、100円ね。 お賽銭額は「於岩稲荷霊神・陽運寺」の勝ち。
まっ、そんなことはいい。
そんなことより、 この「於岩稲荷霊神・陽運寺」の御利益が、スゴイ。 芸能上達祈願に始まり、商売繁昌、無病息災、 縁結び、悪縁切り(ストーカー止め)だって。 縁結びと縁切りって…両立するのね。
商売熱心って感じである。 まっ、そんなこともいい。
要はなぜ、「於岩稲荷霊神・陽運寺」が 「インチキである」と、 あのおばあちゃんが 大きな声で言うのかである。
気軽な気持ちでお参りに来た 「お岩さんゆかりの神社」だったが、 来てみたら、いきなり疑問や謎があった。 これもやっぱり、お岩さんならではなのか… などと、勝手に思いながら帰ってきた。
私は、帰ってきてから、さっそく、 電話番号が書いてあった 「於岩稲荷田宮神社」に 電話をしてみることにした。
しかし、電話はなかなかつながらなかった。 あのおばあちゃんしかいないのかも知れない。 きっと、聞こえないのだ…などと思い、 この日は諦め、次の日にしてみた。
そして、次の日。
電話をすると…今度は通じた。
しかし、なぜ、 お向かいの「於岩稲荷霊神・陽運寺」のインチキか、 などといきなり聞くわけにはいかない。 そこで、こう聞いてみた。
「あの、先日そちらにお参りに行ったのですが、 道をはさんで、お岩さんを奉っているところが あって、迷ったんですが… どういう関係なんでしょうか?」
すると… 電話に出た女性はこう言った。 「全然、関係ないんです。こちらとは… 向こうはお寺さんですし…」
「あっ、全然関係ないんですか?でも、両方に、 於岩様の旗が立ってて、どっちがどうかって 迷いますよね…でも、こちらが本当のお岩さんの 神社なんですよね?」 私は食い下がってみた。
すると…今度は…
「ええ、その通りです…こちらが昔からある神社です。 江戸時代から、お岩さんは女性の鏡で人気で、 この場所で、お岩稲荷として奉られていたのです。
あちらが出来たのは…戦後で、今から、 50年ほど前なのですが… 実はその頃、こちらの神社は空襲で焼けまして、 戦争だったもので、疎開をしていたのです。 そうしたら、近所にいた方から、 この場所に、お寺を建てている人がいると 連絡がありましてね、大急ぎで戻ってきてみると、 あのお寺が建っていて、お岩さんと関係があると 勝手に、お寺では言っていたのです。」
ひぇ〜
戦後のどさくさに紛れて、 この場所にお寺を建て、お岩さんと 関係あると主張したのか… そんなことがあるのか。
「えっ、そうだったんですか…それはひどい!」 「そうなんです、それから、道をはさんで、 ふたつになってしまって、どうしようもなくて、 困っているのです」 「向こうのお寺さんの住職は、この場所出身なんですか?」 「建てた頃の住職は、そうらしいということですが、 今の住職は、関係ないと思いますが、詳しいことは わかりません。これがすごい人で…」
ほぉ〜、 住職は…50年前に建てた人ではなくなり、 今は、何やらすごい人らしい…
この話を聞いただけで、この両者の関係が かなりまずいものであることがわかった。 なるほど… おばあちゃんがインチキという理由が やっと分かった。
私は、納得出来たので、 「教えていただき、どうもありがとうございます」 とお礼を言って、電話を切ろうとすると… その女性はこう言った。
「でも、これは、こちらの見解ですので、 向こうの言い分はきっと違うと思いますから、 聞いてみたらいかがでしょう」
おっ… なるほどね。 大胆な提案。
うん、でも確かに それもそうだ。
よぉしっ、 「於岩稲荷霊神・陽運寺」にも、 電話をしてみよう。 両方の話を聞いてみよう… そう思った。 住職が出たら…恐いが。
私は、「於岩稲荷田宮神社」の方に 再びお礼を言い、電話を切った。
さて…今度は「於岩稲荷霊神・陽運寺」に 電話をかけてみよう。 しかし、このお寺には、印刷物とかはなく、 電話番号も分からない。 そこで、ネットで調べてみると…
なんと、なぜか、かつてはあったと思われる 「於岩稲荷霊神・陽運寺」HPは無くなっており、 残念ながら、一般の方の情報しかなかった。 もっとも、電話番号はわかったけど。
で、ネットで、こんな情報を見つけた。 どうやら、陽運寺の狐はこんならしい… 「東京都特別区の狛犬」というページに こんな記述があった。(一番下の方に写真があります) 「この狐には、右には乳首、左には男根がある。 狐でここまであからさまなのは珍しい。 随分新しいものなのに、既製品にしなかったところが偉い」
なんだかな… これがどういうことなのか よくわからないが… 何となく… あやしい感じがしてしまう。 「於岩稲荷霊神・陽運寺」 いったい、どういうお寺なのか。
ともかく、電話番号はわかったので、 私は思いきってダイヤルしてみた。
さぁ、どうだ、 「於岩稲荷霊神・陽運寺」の方は、 何と言うのか… どきどき…
この続きは、長くなるので、 また明日書きますね。
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