昨日からの続きです。
作業員の人に許可をもらったので、 いろいろと聞いてみることにした。
「大変な作業のようでしたね」 「電線がこんなに入りくんでいるからね。 でも、東京はどこもこんな感じかな、 だから、慣れてるよ」
あっ、そうなんだ… 私はドキドキしてみていたけど、 あれは、普通のことなんだ。 大分、ぐらぐらしていたけどね。 でも、普通のこと。
「どうして、ここの信号機を取り替えるんですか?」 「あのね、下の方が大分傷んでいたの。 ここの信号機は、結構古いものだからね。」 「下の方から傷んで来るんだ…」 「犬がおしっこしたりもするしね、蹴飛ばされたり(笑) まぁ、下の方からさびてきたり、傷んできたりするね」
そんなわけで、 この信号機は替えられることになったらしい。
知らなかった… 信号機は結構耐えているらしい。
「替えるとき、信号機は消すんですか?」 「いいや、このくらいの工事だと、めっとうはしないな」 「めっとう?」 「うん、滅灯ね。要するに信号機を止めること。 「今回は、一つだけだからしなくてもいいし、 しても2〜3秒で終わるから…」
「え、そんなに早く終わるんだ…」 「そうだね、このくらいなら、すぐ終わるかな。 大きな交差点だと、滅灯することもあるけど、 その場合は、土日の早朝とかにして、 お巡りさんが手信号でやるよ。夜はやらないよ。」 「夜は、危ないですもんね。このくらいなら 滅灯しなくていいんですね」
「この柱を立てるまで、時間がかかるけど、 立てちゃえば、あとは制御装置を替えるだけだから」 「制御装置?」 「信号機の一つ一つに、制御装置ボックスがついていて、 それで、信号機は管理しているんだよ。 柱が立ったら、それを交換するんだよ」 「へぇ〜制御装置か。それにコンピュータが入って いるんですね?」 「そうそう。そして、制御装置は、集中管理も しているんだよ、警視庁の集中管理室で」 「ほぉ〜集中管理室で…」
「例えば、大きな交差点で、一方の道の方が混んでいるから、 青を長くしたい場合など、車輌探知機の電波を当てて、 車の数や止まっている時間などを調べて、 集中管理室で、青の時間を長くしたりするんだよ」
「へぇ…すごいですね。そんなこともできるんだ… あっ、そうか、だから、 皇室の方やどっかの大統領なんか 来たとき、みんな信号機が青になるんだ…」 「いや、それは集中管理室でやらないよ。 それは、ここの信号機の制御でやると思うよ。 一瞬のことだから。」 「あっ、そうなんですか…」
なるほど…
ここの制御装置と、 集中管理室の役割は違うのだ。
そんな話をあれこれ聞いていたら、 いよいよ信号機交換がすっかり終わったようだ。 作業員の人は、そっちに呼ばれて行った。 私は、お礼を言ってその場を離れた。
信号機は、 無事に交換できたようだ。
帰る道々、私は信号機をチェックしてみた。 すると、確かに下の方が傷んでいるのがよくわかった。 メッキがはげていたり、ぼろぼろになっていたり。 きっと、こんなのを順番に取り替えていくのだと思った。
さらに、注意深く見て歩いていたら、 確かに散歩中の犬さんたちが、信号機に、 おしっこしていくのを見かけた。
なるほど…
こんな事も、毎日続けば影響してくるんだ、 などと妙に納得した。 そんなわけで、信号機について ちょっとばかり知れて、信号機を意識し、 心で、信号機に 「ご苦労様」と言って帰ってきたのでした。
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