2006年06月24日(土) |
ちょっと感心した話、いいね… |
いつものように、夕方ウォーキングにでかける。 いそいそと準備して、元気に出発。 今日は、曇り空だが風が気持ちいい。 私はどんどん元気に歩いていた。
今日は、新宿で買い物があるので、 いつもの道を通り、向かうことにした。
その道での出来事である。
私の前に小学5〜6年くらいの 少年と犬がいた。 とても元気そうな犬である。
突然、その犬が腰を低くて、 道路の真ん中でウンチをしだした。 あらら、ウンチしちゃったのね…
私は、そう思って、その横を通り抜けようとした。 そして、少年の方を何気なくみると、 とても困ったような顔をしている。
ん?どうしたの?
あっ、ウンチ取り袋を持ってないんだ。 それで、困っているんだ…
そうわかったので、少年に声をかけた。 「テッシュあるからあげるね」 「はい、ありますか?」 「うん、ちょっと待ってね」
私が、ティシュを出そうとすると、 その子がこう言ったのだ。
「あの〜、 犬の綱を持っていてくれませんか?」
どうやら、袋を取りに家に戻る方がいいと 考えたらしかった。 私は、「もちろん、いいわよ」 と答えて、その子から、犬の綱を受け取った。 すると、その子は一目散に家に向かって走り始めた。
私は、残されたウンチの前で、 犬とその子を待つことにした。
この犬が、とても愛想がいい犬で、 全然人見知りしないのだ。 私に飛びついてきたり、顔をなめたり、 まだ子どもらしく嬉しそうに飛び回っている。
綱を持ったまま、写真を撮ったので、 こんな変なのしか撮れなかったけど、 ともかくジッとしていないのだ。
その子がいなくても、とっても嬉しそうに、 あちこちに行こうとするし、誰かくると、 その人の側に行こうとするし…
そんなわけで、このやんちゃな犬を なだめながら、ウンチ番をしていた。
誰かが、「あら、ウンチがあるわ」 と言ったら、 「今、取りますので…」と言わねばならないし、 誰かが、そのウンチを踏みそうになったら、 「あっ、そこにウンチがありますから、 気をつけてください」 などと、注意しなくてはいけない。
それに、心配なことがもう一つあった。 車である。 車が来るたびに、このウンチが車に踏まれたら、 どうなることかと、とてもハラハラした。 つぶれたら、ウンチは取りづらくなる。 あの子がウンチを取れなくなってしまう。
私は、車が来るたびに 「あっ…大丈夫か、ウンチ」と、ウンチを見つめ、 どうか、ウンチを踏まないように…と祈り続けた。 その甲斐があって、ウンチは奇跡的に残っていた。
すると、そこに、少年がとっても 一生懸命に走って戻ってきた。 もちろん、手に袋を持って。 その姿に私はちょっと感動した。 とても、必死で走って戻ってきたのだ。
そして、少年は、慣れた手つきでウンチを 無事に取り、袋に入れた。 そして、やっと、ホッとした顔をした。
これが、そのウンチ袋ね。
そして、私に、ぺこりと頭をさげ、 「ありがとうございます」と言った。
「いいえ、どういたしまして。 ところで、この犬さんは何歳?」 「まだ、半年です」 「とっても元気だね。ぼくの家の犬?」 「いいえ、預かっている犬です」 「名前はなんていうの?」 「オーシャンです」
私は犬の名前を呼び、頭をなでなでして、 「オーシャン、よかったね、 ウンチをちゃんと取ってもらって」 と言い、その後で、その子にこう言った。
「偉いね、ちゃんとウンチの始末をするなんて。 取らないままの人もいるのに。」
すると、その子は、こう言ったのだ。
「今日は、袋、忘れちゃって… どうもありがとうございました」
私は、とても感心した。 こんな少年もいるのね…と 躾の良さを感じた。 ちゃんと、親が教えているのだと思った。
私は、なごりおしかったけれど、 その子とオーシャンに 「気をつけて、散歩してね」 と声をかけて別れた。
とても気持ちのいい出来事だった。
大人でも、散歩している犬のしたウンチを 取らないで平気な人もいる。 そういう人は、犬のウンチ取りの 袋を持っていないので、すぐにわかる。 そう言う人をみると、私はいつも、 「ちゃんと、ウンチは取ってね。それが礼儀でしょ」 と心の中で思っていた。
だから、今日の少年の行動にとても感心したのだ。 この少年を、自分んちの犬のウンチを取らない人に ぜひ、見習ってほしいと思ったのでした。
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