2006年03月14日(火) |
彼女を笑顔にすることができたか? |
さて、昨日の続きである。
私は大いに、 まぬけなことをしてしまった。
追加オーダー作戦はみごとにはずれ、 その追加オーダーのアイスクリームは、 違う人が持ってきてしまったし。
しかし、ここで諦めたら、 私のやると決めたばかりの、 「1日1回は誰かを笑顔にする」という決心が、 最初から躓くことになってしまう…
それに、なんといっても、 中途半端ではよくない。 私の気持ちが悪い。 それに、なんとしても彼女の笑顔をみたい。 ここは、最後までやりきろうと 再び勝手に決心した。
しかし、ファミレスに来たのは、 これが目的ではなく、仕事であるので、 その前に仕事をしようと、仕事に取りかかる。
が…
どうしても身が入らない。 やはり、気になる… すっきりしない。
そこで、また作戦を考えた。 また、さらに追加オーダーをするか? いやいや、もうお腹はいっぱいである。 それに、同じように失敗する可能性も大いにある。
誰か、店長っぽい人に、 「彼女はいいね」とほめておこうか… でもこれだと、彼女に伝わるかどうか、 わからないし、 私が、彼女の笑顔をみることができない。
不自然に話かけたら、怪しいしな。 変なお客だと思われる… それもなんだかな。
何か画期的な いい方法はないか?
いろいろな方法を シミュレーションしてみた。 でも、名案は出てこない…
うーん、困ったな… と思ったそのとき
彼女が精算レジに立ったのだ。 そして、レジで精算をしている。 さっきまで、彼女はレジに立つことなく、 店内を駆け回っていたが、 少し落ち着いたのかレジに立っている。
おおっ、レジね…
そうそう、精算の時があるじゃない。 そうそう、このタイミングがある。
光りが見えてきた。 よぉしっ。 これなら何とかやれる。
私は精算するときに何というか、 どう言ったら笑顔にできるか、 そして、コチラがどうやったら、 固くならずに、自然に言えるか… など、いろいろとまた考えた。
考えたらスッキリしたので、 仕事に戻り一段落終えた。
そして、彼女を見てみると… なんとレジに入る気配がない。 ありゃ… また、店内の仕事に戻っているぞ。
仕方がない… 様子を見ることにした。
すると、しばらくして 彼女がレジに入ったのだ。
今だっ!
このチャンスを逃したら もう後はない
私は大急ぎで、荷物をまとめ、 コートをはおり、レシートを持って 大急ぎでレジに向かった。 幸い彼女はまだレジにいた。
私は、レシートを出した。 彼女はそのレシートを受け取り精算し始めた。 お金を渡すタイミングが勝負! だと思っていた。 顔が合うからね。 そして、お金を渡すときを 思い切って、こう言ってみた。 (できるだけ、自然を装ってね)
「いつも、思うんだけど、 サイゼリヤで働いている女性たちは、 みんなとてもきびきびとして気持ちがいいわね。 とくに、あなたは目立ってきびきびとして、 とても気持ちいいなぁと思ったの。 男性より、食器をいっぱいつんで運んでいたし、 そんなに細いのに…(笑)」
すると、 彼女は笑ったのだ。
「ふふ、そうですか、 どうもありがとうございます。 そう見えて、よかった…です」
そして、さらにもっと笑ったのだ。 私たちは、2人とも笑った。
私はとても嬉しかった。 思った通り彼女の笑顔はとても ステキだった。
おつりをもらいながら、 「気持ちよく仕事ができたわ、どうもありがとう」 と言うと、彼女は、
「ぜひ、またお越しくださいね」 と言ってくれた。
私は、笑顔でうなづいて店を後にした。
恐らく、彼女は、 すぐにいつもの仕事に戻り、 笑顔をなくしたまま仕事につくだろう。 でも、それでもいいのだ… 一瞬でも、彼女は笑ったのだ。
そして、私は彼女の、 ちょっとはにかんだような、 ういういしい笑顔が見れたのだ。
やっぱり、いいね、笑顔。 私はつくづくそう思った。
しかし、自然にさりげなく、 誰かをほめて、笑顔にするって、 訓練がいると実感した。 うん、これから、ちょっとづつでも、 実行しようと、ますます決心したのでした。
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