今日は近所の大きな神社のお祭りであった。
朝から、ピーヒャラ、どどどんと笛や太鼓の
音がしていた。

数日前から、いつもは寂しげな商店街に
提灯がぶら下がり、お祭りムードを高めていた。
そろそろ、秋祭りなのねと思ってはいたが、
今日がその日だとは、この音を聞くまで
わからなかった。

音は大変、元気である。
絶え間なく、ピーヒャラ、
どんどんと聞こえてくる。

そのうち、わっしょいわっしょいと声が
聞こえてきた。
おみこしが来たらしい…
窓から、のぞいてみる。

どれどれ

ありゃ…
ささやかなおみこし担ぎだ…
まだ、午前中だから参加者が少ないのか。
このあたりはマンションが増えて、
地元の人が減り、参加する人たちが
減っているとは聞いていたが…




とりあえず、下に降りて、奉納寄付金を渡す。
ちょっぴりだけどね。
「ご苦労様です、今日は、いい日よりですね」と
声をかけると、
「ありがとうござんすっ、ぜひ、神社の方の
　御神輿担ぎを見に来てください」
と、久しぶりに見た、ふんどし姿の
元気なお兄さん方？に言われる。

午後から、歩いて１０分ほどの、
その大きな神社の境内に
散歩がてら行ってみることにした。

お祭りだから、さぞや賑やかだろうと
思って、わくわくと境内に行ってみると、
参道に屋台が何軒か出ていたが…
なんと…

人まばら…




こちらも参加者が少ないらしい…
どうも、お祭りという雰囲気がしない。
出店のお兄さん達も手持ちぶさたである。

その前を通ると、
「タコいっぱいのたこ焼きだよ、どう？」
だの、
「このジャガバターはとてもおいしいよ」
だの、
「広島風お好み焼き、うまいよぉ、どう？」
だの、声がかかる。
うーん、確かにいいにおい。

実は…
私は、屋台のたこ焼きや、ジャガバターが
大好きなのである。
しかも、買う人も少ないし…
ここは、買ってあげないとね、ということで、
たこ焼きと、バタージャガを買う。
これを、境内の木陰で食べる…

おっ、

案外いける。タコも大きいし。
熱々のたこ焼きをほおばり、
ジャガバターをほおばり、
ラムネを飲み、相当満足。
やっぱりお祭りは、たこ焼きとラムネだね。

などと一休みしたが、
境内でおみこし担ぎをする雰囲気がないので、
そばにいた人に聞いてみたら、
夕方だそうである。
諦めて帰ることにする。

途中で、また、おみこしに出会う。
わっしょい、わっしょいとやっている。
その担ぎ手に混じって、なんと、犬もいる。
人があまりいないので、犬も参加しているのだ。

こんな姿の大小の犬さん達が、
何匹も参加しているのだ。




犬さん達が、幸せかどうかわからないが、
ハッピを着ていると、なんだか楽しそうにみえる。
「ご苦労さま」と声をかけて、
なでなでしてきた。

てなわけで、犬さん達も参加している、
近所のちょっぴり寂しいお祭りでした。


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