ついに腕時計を買ったのです。 もうかれこれ云年前から「買おう。」「買いたい。」「買わねば。」等々、言い続けてきたのですが、どうも自分的に腕時計は必需品と言うよりかは嗜好品の域から出られないようで、なかなか踏み切った行動に出られないまま、ここまで来たのでした。
前回の日記に書いた、携帯からスマホへの機種変も全く同様の理由で 強引な理由をこじつけて背中を無理矢理押さないと、踏み込めないタイプなのです。
ただ、最近になって、これら嗜好品に目を向ける(向けられる)ようになったのは 裏を返せば、自分にとっての「必需品」が揃ってきた証拠なのでしょう。 目に見える必需品もそうですが、精神的な余裕もいくらか出てきたのだと思われる。
精神的に完膚なきにまでに叩きのめされたあの頃は、必需品、嗜好品関係なく 根本的に物欲そのものがわかなかったことを思えば、今の自分は何て健全な心を取り戻したのだろうと。
周りから見れば、たかが「腕時計を買う」というひとつの行為かもしれないが 嗜好品の中でもとりわけ優先度が低い位置にいた腕時計を手に入れたという行為は 私にとって、ひとつの区切り、あるいは到達点に辿り着いたことなのかもしれません。
うむ。そう思うと、心のそこから「よかった」という思いが込み上げてきた。 そんなつもりで書いたわけではないのに、改めて読み返せば冒頭の「ついに」という言葉には いろんな意味が無意識に込められているのだなと、しみじみ。
|