Getreidegasse


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2009年03月27日(金) 春ですから


三寒四温と言うべきか。
温かくなったり寒くなったりを繰り返しながら、徐々に春らしくなっていく。
夜はまだまだ寒いものの、昼間なんかは運転しているとちょっと暑いくらいで
運転席と助手席の窓を半分近く開けて、春の風を感じながらクルマを走らせる。

窓開けて走っていれば
春の暖かな空気に交じって、すれ違うクルマの音や、笑いながら話す高校生の声とか
街のちょっとした賑わいもいつも以上に聞こえてくる。

自転車で何処かへ向かうスーツ姿のサラリーマン
歩道のない道で、車道の端を颯爽と走るその自転車を追い越したとき
一瞬、歌声らしきモノが聞こえた。
どうやら、春の陽気に誘われて、歌でも口ずさみながら自転車走らせてるのだろう。

『ほほぅ…意外と、口ずさむ声って聞こえちゃうもんなんだね。』
なんて思い、でもまぁこんな陽気だから、そりゃ歌でも口ずさみたくなるわなぁ〜と
なんかそのサラリーマンの気持ちもわからんでもなく、バックミラーに目をやると
もうそのサラリーマンは、点になってはるか後方へと消えていった。

春の陽気は
どこか人をのんびりとさせるのか。
周りのクルマも、なんかいつも以上にゆ〜ったりと走っているような気がして。
でもそれが不快というわけでもなく
信号待ちをするたびに『ま、気楽にいこうや。』ってな気分になる。

こういう日に昼寝なんかすると気持ちいいんだろうなぁ〜(*´д`)〜*
世間の時の流れがゆったりすぎる感覚に陥って
しかもそれに心地よく流されながら
まーこのまま仕事バックレて昼寝しちまおぅか
そんなグータラな気分になりながらも
いやいや振り切って、とりあえず目的地を目指す。

相変わらず、周りはゆったりしてて
行き先々の信号は、赤また赤。
あれからいくつの信号で足止めされたのだろうか
欠伸しながら、ふとミラーに目をやれば
見たことある『点』が近付いてくる

どうやらさっきの自転車サラリーマンが追いついてきたのだろう
なるほど、こんな日は自転車のほうが正解なのかもしれないな。
ちょっとそのサラリーマンが羨ましくなる。

ミラーでもはっきり姿がわかるくらい
その『点』は徐々に大きくなり
それと共に、彼が歌う歌声も耳に入ってきた
そかそか、なんか口ずさんでたんだっけ


『ンラララ〜♪』




『ンラララ〜♪』




『ンラララ〜♪』




…ん?




『ンラララ〜♪』




…え?




『ンラララ〜♪』




…ちょ…ちょっ?




『ンラララ〜♪』




違うっ!


こいつ口ずさんでる違うっ!!


めっさ全力で歌ってらっしゃるっ!!!!Σ( ̄□ ̄;)!


あれは口ずさんでるどころのレベルやない。
完全にコブシが乗ってるレベルだ。
気持ちわかる言うたオレがバカでした。
羨ましい言うたオレがバカでした。
自転車正解言うたオレがバカでした。

陽気な春の気持ちが一気にブッ飛んだよ。
いや、ブッ飛ばしてくれたよ。お兄さん。
返せよオレの春うらら!(笑)

…人前で口ずさむの、しばらくやめよ。


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kandama  《mail》  My追加》 
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