言の葉孝

2016年10月07日(金) 大阪人は手嶋龍一小説のオチのなさに耐えられない日

 最近妙にカフェオレがマズイと思ったら牛乳が低脂肪乳だった。
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 今日は直行だったのでゆっくりめの時間。
 神戸ポートピアランド付近は、通勤時間が過ぎると人が少なく閑散としている。
 街並みがしっかりしているのに人がいないのは贅沢な気がして好きな雰囲気だ。

 帰りは、距離的、時間的にちょうどよかったので一度ウチに帰った。
 昼間にウチに帰るって非日常感がしていいね。平日の昼間に父親が帰ってくるとなんかわかんないけど楽しかったっけ。
 
 昼は生活彩家で買ったグリルチキンのペペロンチーノ。美味しくない。
 冷めててもおいしいパスタと、そうでないパスタがあるが、今回のはあっためないとおいしくないヤツだったらしい。ローソンで同系統のパスタが冷めててもおいしいパスタだったのでそういうの想像してた。
 自分はコンビニフードは基本あっためない人なので、冷めててもおいしいか、あっためないとおいしくならないか、明記はしておいてほしいな。
 
 何とか低脂肪乳を消化しようとペペロンチーノのおともにカフェオレ。
 多少マズくても我慢しようと淹れたのだけれど、これが意外といけた。
 ペペロンチーノの辛さ、脂っぽさと合わせるとむしろさっぱりしていて飲みやすい。

 「スギハラ・サバイバル」(新潮社・刊 手嶋龍一・著)読了。前作となる「ウルトラ・ダラー」の続編ということで、エピローグのなかった前作の補完が多少なされているのではないかと期待したが、麻子のその後は全く分からない。そしてスティーブンは新しく芸妓を誑し込みやがりましたとさ。
 手嶋龍一氏はもともとジャーナリストなので、創作にはあまり触れてこなかったのだろうと思う。普通の創作作家ならあたりまえにしている伏線の張り方、回収の仕方がとても拙い。

 例えば序盤にあった、スティーブンは属する組織(SIS)から裏切りの疑いをかけられ、謹慎を命じる連絡を受けている。
 本人は、東京を離れて金沢に行っただけで謹慎などしていないし、かなり自由に行動しているわけであるが、さらによくないことに、この謹慎に付いて、なぜそんな命が下ったのかがわからない(任務遂行において訓令違反がありつつも成果を上げたとしか書かれていない)し、この原因もこの処分は本編で解かれるに至らない。
 任務遂行において、というところは前作の「ウルトラ・ダラー」の事件のこととも思われるが、そんな場面はあっただろうか? 結構斜め読みだったので飛ばしてしまったのかもしれないが。
 
 桂三枝「ダンシングドクター」。医者の過剰供給により、過当競争に陥った結果、陰気な従来の病院は姿を消し、サービスたっぷりの病院が最近はやり出している、という世界観の話。まるで筒井康隆の短編SFの世界観を楽しめる。
 笑いのレベルはちょっとアレだけれど、今のところ桂三枝の創作落語にハズレがない。プロの仕事である。

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