言の葉孝

2016年10月06日(木) 飯時に説教は聞かせるなの日

 昼飯は唐揚げ定食だった。
 唐揚げを食わせる店としてはお気に入りだったのだが、前回行ったときは味が落ちていた気がする。気のせいか、前回が特別なのかを見極めるために食べてみたのだがやはりイマイチだ。
 うまい唐揚げはなかなか食えない。
 
 しかし、唐揚げがイマイチな以上に、雰囲気がいけない。客の目の前であーしろこーしろ、常に目を配れ、スープが無くなりそうになったら知らせろ、無くなってから言ってもすぐにはでない。効率を常に考えろ。
 言ってることはいちいちもっともだし、いじめている、しごいているという風ではないのだが、飯を食べてる前でそんな仕事っぽい説教聞かせるな。

 説教は飯がまずくなる最強の調味料だ。
 誰だって覚えがあるだろう。
 飯を食べに行った上司に説教をされて、飯の味が全くしないという体験。
 あれは不味かった。めったに残さない俺でも半分くらい残したね。
 サイゼリヤなんていつどこで食べても味は変わらないはずなのに。


 「ウルトラ・ダラー」(新潮社・刊 手嶋龍一・著)読了。……読了? 結末が結局よくわからない。麻子さん結局なんだったの? インテリジェンスを解しない僕には少し理解が追いつかなかった。
 インテリジェンスを扱うこの作品の舞台は現代現世ではあるが、我々の住む世界とは全然違う。登場人物のほとんどは政府高官や、エージェント、世界に通用する企業の社長など優秀な人物ばかりで、やり取りも大半はさあ空気を読めとばかりのセレブなインテリジェンスの応酬である。
 読んでると自らの凡庸さに空しくなるし、現実逃避に役立てるファンタジックさが楽しくもある。
 冒頭の結末がよくわからない、という感想に関しては、この小説にはエピローグが存在しないことからくる。イマドキのライトノベルに慣れた自分にはエピローグがないなんてちょっと耐えられない。キッチリ人物たちの「その後」を描き切ってから幕を下ろしてほしい。
 
 
 帰ってきた後、体重計に久しぶりに乗ってみた65キロだった。63キロを切ってたらまあ許せたのだが、65キロは許せない。最近はよく歩いているつもりだったが、外食がすぎたようだ。

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想 詩拓 [MAIL] [HOMEPAGE]
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