ついに、実家から京橋のマンションへの引っ越し。父の大阪への復帰に伴う京都から実家への引っ越しも同時に行われる。大半の生活用品は父が京都での単身赴任で使っていたものを流用するため、新しい者を買う必要はほとんど無かった。
というか、京都から届いた父の生活用品は、ある意味充実しすぎていた。調味料などはオリーブオイルなども揃っており、コショウなどは普通の粉末状のものと、粗挽きのものの2種類がある。 特に驚いたのがジップロックの数である。台所用品はいくつかの箱に分けられていたのだが、どちらの箱を開けても、出てくる出てくる。数を数えたわけではないが、代償併せて20個近くはあったのではないだろうか。 炊いた米をジップロックの中に入れて冷凍させて保存する手法を好んでとっていたことは話に聞いていたのだが、家族4人で使ってもまだ余るのではないか、と思うほどの数だ。
家に運び込まれた荷物は僕が使わないものがいくつも含まれている。僕はT字カミソリ派なので、電気カミソリは使わないのだが、今部屋には電気カミソリが転がっている。 また、あまりコーヒーを飲まないのだが、コーヒーメーカーなどもある。
「僕、こんなの使わないんだけど」 「父さんが使うんだよ」
他にも、
「予備の鍵は父さんが持っておく」 「布団はもう一組置いておいた方がいいよな」 「父さんのスーツも一着置いていこう」
……息子の一人暮らしの部屋、利用する気満々だよ、この親父。
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