言の葉孝

2006年10月07日(土) 裸族たちの卓球


 人はいつから猿と区別されるようになったのだろう。道具を使うことを覚えてからか、火を使えるようになってからか。
 今回の飲み会で、俺はそれが「服を着ていること」こそが人を人たらしめていると確信することになる。

【ローソクから始まる】

 先日行われたイベント『ジャズストリート』の打ち上げとしてワキニシ君企画で我々モモサポは飲み会に行くことになった。
 はじめは韓国料理屋さんで大人しく飲み食いしていた(それでもやたら俺に酒を飲ませようという非常にメイワクな雰囲気だった)のだが、途中からもともと卒業生のタニナカさんが入ったあたりから怪しくなってきた。
 まず、丁度9月生まれの人全員を祝うバースデイケーキが持ち出されたと思いきや、タニナカさんと、同じく社会人のフラくんがローソクを持ち出してロウをたらして遊び始めたのである。
 腕から始まったのがエスカレートし、背中から尻から、ローソクが燃え尽きるまで続けられた。

【裸族たちの卓球】

 二次会でカラオケをしている間に終電の時間が過ぎてしまったので、終電がまだあるグループ以外(タニナカさん、フラ君、ヤシダ君、コマチ君、俺の五人)はネットカフェに行って一晩を過ごすことになった。
 実はネットカフェは初めてだった。普通にパソコンがおいてあって漫画がおいてあるスペースなのかと思いきや、最近のは卓球やビリヤード台などのプレイルームもあるらしい。泊り込む人用に、座るスペースのほかに眠る個人スペースもあるという。

 俺とタニナカさん、フラ君の三人は、卓球をやりにプレイルーム使用を選択した。だが、プレイルーム選択は正直間違っていたかもしれない。
 今回のメンバーの中でタニナカさんとフラ君は、人生何が起こってきたのか、飲み会宴会となると特にハジケ方が半端ではなくなる二人である。
 飲めば、歌って踊るだけでは済まさない。先ほども述べたようにロウを垂らして遊びはじめたのもこの二人である。タバコの火を下に押し付ける、局部にウナコーワを塗る、男同士でディープキスをしてみせる。人として踏み越えられないラインをあっけなく踏み越えてくるのである。

 そんな二人と卓球をするとなるとタダの卓球になるわけがなかったのだ。
 はじめ、フラ君とゲームをすることになったのだが「ポイントを取られたら一枚ずつ脱衣」というルールが加えられた。

 俺は、その初っ端のゲームから最後の一枚まで剥ぎ取られた。

 最終的には結局終電を逃したワキニシ君も加えて4人でプレイし、全員が裸になった。全員生まれたままの格好で卓球をする姿。昔無茶をしていたバラエティ番組でも見かけられないシチュエーションである。そしてそこから始まったのは服を着るための戦いである。
 そこではフラ君が圧倒的な勝負強さをみせ、一人だけパンツとTシャツを身に着けていた。ほかは買ったり負けたりで、よくてパンツ一丁、あとは全裸のみである。

 ほかの三人は、「これだけの長時間、裸でいると服がわずらわしくなる」など、裸にかなり順応していたが、頭のてっぺんから爪の先まで文明に漬かりきった俺は服を着ていられることの有難さなどが、身にしみて分かった。
 当然のように服を着ている我々であるが、これは我々が恵まれているからであるからこそということをよく理解しておかなければならない。





web拍手レス(俺は未だかつてあそこまで真剣に卓球をしたことがない)

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