2005年08月08日(月) |
『小説創るぜ』書評の日 |
僕は少しでも小説に執筆に詰まると、傍らにおいてある本を読みます。 小説や漫画を読んでいると、キャラクターの台詞などに「俺ならこう答えるのに」と思ったり、小説を読んでいながら頭の中で全く別のシーンが思い浮かんだりするんです。そういうのを期待してのことなのですが、大抵は読みふけって、結果的に2、3行書くのに何時間も掛かったりします。
普段は漫画なのですが、今現在に置いていうと小説です。夏休みに入って電車に乗る機会が減ったので、図書館から借りてきたのを消化するために小説を読むんですな。 その中に、富士見ファンタジア文庫の企画で生まれたらしい短編オムニバス『小説創るぜ!』があります。
どうやら、読者からの「どの作家に」「どんな作品を」書いて欲しいかを募集し、その葉書の中から作家達がひとつを選んで書く、という物書きにとっては腕をとわれるないようになっています。 金澤尚子女史による漫画でこの企画を成す過程を追い、初めに対象作家が選んだ葉書を公開して、次にそれを元にした短編をのせるという形式で単行本が出来ていますが、先に雑誌掲載があった模様です。
さて感想ですが、これは普通の小説として読む分にはあまりオススメできません。なにしろ、条件がかなり限られてくるので無理が4作品が4作品とも結構ネタに走っています。「面白い話」かも知れませんが「いい話」じゃないんですね。それでも無理があまり見えない話に仕上がっているというのは流石売れ筋のプロと言えます。
しかし、企画の主旨に対してどう取り組んだのか、ということに主眼を置いて読むと面白いです。読者のリクエストも同時に載っているので、実際の作品と見比べることも出来ます。 書きやすさで選んだ秋田禎信氏、自分の持ちネタで使えそうなネタを選んだ榊 一郎氏、ハガキにネタの匂いを感じてとにかくネタに走った神坂 一氏、そして徹底的にハガキの設定を無視して書いた賀東招二氏と、取り組み方は四者四様です。 でもいくら「ハガキを元に小説を書く」という最低の条件は守っていても、「『こんな設定でこの先生に書いて欲しい』という読者の夢を叶える」という企画の主旨を無視した賀東作品は反則かと。
そしてこの企画の流れを描く金澤尚子女史による漫画では嘘か本当かは知りませんが、各作家の一面が覗けます。というか、コレを読む限りは売れる作品を書くためにはある程度、お茶目な性格が必要なのかもしれないということなのかも。
web拍手レス(忙しいはずなのに暇。夏休み特有の減少だな)
本日はコメント無し。
ちなみに私信:
一応あまり宣伝されたくないようなので誰とはいいませんが、 お か え り な さ い ま せ !
帰ってきてくれて嬉しいですよ〜! 本人は僕のことは知らないでしょうが、某A沢さん援護ありがとうございました。
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