日常生活ときどき、愛?

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2005年06月07日(火) 神様はいるのかいないのか。


こんな偶然ってあるのかな。
一日に何十本と走っている地下鉄の、同じ車両の、同じドアに居合わせるというのは一体どのくらいの確率で起こるんだろう?
朝や夕方に一緒に乗り合わせてたらいいのにという期待は、もう何ヶ月も空振りに終わっていたのに、今ごろになって叶うなんてこれは一体何なのだろう?
これが神様のいたずらというものなのだとしたら、私は今だけ神様の存在を信じてしまいそうになる。


学校の帰りの地下鉄。
五駅中の三つ目の駅で、元彼さんが乗り込んできた。
最初は全く気づかなかったのに、何となく振り返ったらその後姿は間違いなく彼だった。
慌てて目を逸らして、友達との会話を続ける。
でもその声で、どうやら向こうも私だと気づいてしまったようだった。
ドアのガラスに映る彼がゆっくりこちらを振り返るのを感じて、私は絶対にガラス越しに目をあわせることがないよう、無理にカバンからプリントを取り出して、友達とああでもないこうでもないと話し合う。
軽く何度か背中が同士が触れ合って、それから指でトントン、と肩を叩かれた気がする。けれど満員に近い電車の中だったし、それは気のせいだったかもしれない。振り向く勇気もなかった私は、気がついていない振りをしながらただ二駅が過ぎるのをひたすら待つ。
息の詰まるような5分間。
私達の降りる駅に着いたとき、人の波にまぎれるように降りた私を君は怪しんだだろうか。




でも、あの背中合わせのときに、このまま今が永遠に続けばいいと一瞬思ったことも確かなんだ。




もうすぐ君は遠くに引っ越してしまう。
もう会うこともない君を偶然にも見れたことは、いたずらなどではなくもしかしたらプレゼントだったのかもしれない。
もしもそうだとしたら、私はやっぱり今日だけ、あなたの存在を信じてみようと思う。



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