読書記録

2026年06月03日(水) いなくなくならなくならないで / 向坂 くじら

 
 主人公の時子のこころの揺れ、
共感する部分もあるけれど消化不良な感じもある


 高校2年の冬、大晦日に時子の親友 朝日が自殺した
と、聞かされていた。
 けど、4年半経って、朝日から電話がかかってきた。幽霊?
住所がないというので、時子の部屋に置くことになった
大学を卒業して、就職する時子はアパートを引き払って実家に戻った
 そして、朝日は実家についてきた。時子の母も父も許したのだ
時子は、朝日に逢いたいと思っていた
海に探しに行ったりもした。逢いたかった
 けど、時子の逢いたかったのは、死んだ朝日にで、
今、ここにいる朝日にではない、ということに時子は自分で気付いてしまった

 時子には姉がいたが、結婚すると言って家を出てしまっていた
時子の母も父も、姉の空けた穴をふさぐように朝日を受けいれたのだ
その姉が妊娠したと家に帰ってきたが両親ともめて、姉はまた出ていった
でも、時がたてば、赤ん坊は生まれてくる
両親の都合とは関係なく、存在が始まるだろう
時子は朝日の存在に、両親は姉や生まれてくる赤ん坊の存在に対し、自分の心に持て余す感情を持つ

 ひとは、他者との関係を好ましく思ったり、うとましく思ったりする
いて欲しいような、いなくなって欲しいような
理性や良心と、自身のエゴとの葛藤・拮抗がある
タイトルの「いなくなくならなくならないで」は、その辺りの心の揺れを表わしているような気がする


 そう・・・いなくなってほしい・・・死んでてほしかった・・・

 ・・・そんな気持ち・・・










 


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fuu [MAIL]