2024年04月23日(火) |
羊は安らかに草を食み / 宇佐美 まこと |
持田アイ・・80歳
須田富士子・・77歳
都築益恵(まあさん)・・86歳
3人は俳句教室で知り合った20年来の友人 認知症を患い施設入所が決まった まあさんの心のつかえを取り除きたい気持ちから、満州引き上げから戦後移り住んだ土地に旅した
アイは夫が残してくれた1000万円を詐欺で失っていた 富士子は癌で余命宣言されていることも明かされるのだ
旅の合間に記された まあさんと同じ年のかよちゃんとの11歳の女の子ふたりでの過酷な満州引き上げが切ない
背を向ける むくろを照らすあかき夕陽に
馬を駈る少年 秋の風に溶け
凍て土ゆく われに友あり白き月
生きて乗る船は祖国へ 揚雲雀
生き生きて 八十路の旅や風光る
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