読書記録

2016年07月09日(土) 九十九藤(つづらふじ)       西條 奈加

主人公のお藤の生家は四日市宿で小津屋という旅籠だったが、実際に家業を切り盛りしていたのは父ではなく祖母だった。

口入屋も営んでいた祖母が亡くなり、続いて母も亡くしたお藤は後添に入った継母に女衒に売られてしまった。
隙を見て女衒から逃げ出したお藤を助けてくれたのは、後に黒羽の百蔵と名乗る須藤兵庫であり、駿河屋の主人だった。

江戸での女中奉公のあとで縁あって大工と所帯をもったが離婚して、
赤字続きの口入屋の差配となったお藤。
武家相手から商家へと方針転換を打ち出すが奉公人からは猛反発を受ける。何とか軌道に乗った頃、それを苦々しく思う組合から呼び出しを受ける。
そこには 黒羽の百蔵と呼ばれる中間の頭もいた。

組合と決着のつけ方と恩人 黒羽の百蔵との絡みと顛末は書き込み不足というか、中途半端に終わった感があるのに最後はあまりに上手く事が運んで少々肩すかし。
たった一度の絡みで百蔵の子を身籠らせるなんて。。。


でも例えば あまりに少なかった黒羽の百蔵との絡みなんかを脚色して、NHKの木曜時代劇なんかにしたら面白いだろうと思った。









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