物語の主人公は監察医の安藤満男。安藤が、学生時代の友人である高山竜司の死体を解剖する場面から『らせん』は始まる。高山竜司は前作の『リング』での印象的な主要登場人物でもある。安藤は謎の死をとげた高山竜司の解剖を担当して、冠動脈から謎の肉腫を発見し、遺体からはみ出た新聞紙に書かれた数字を見つける。私には100%理解不能な塩基配列・・何の「こっちゃ・・。『リング』も『らせん』も単純にそのまま言葉の意味だけを見れば、終わりのないぐるぐる回りということになる。シリーズを通して存在する不死身の主人公である山村貞子のDNAが、次々と新たな主人公に乗り移っていくことで終わりのない物語を形成していくことになるのだろう。
|