ある家に、ひとりの美しい女性が、着飾って訪ねてきました。 その家の主人が、「どなたでしょうか?」と尋ねると、女性は、 「私は人に富を与える、福の神です。」と答えました。その主 人は喜び、その女性を家に上げて、手厚くもてなしました。 するとすぐその後から、粗末なみなりをした醜い女性が入って きました。主人が同じように「どなたでしょうか?」と尋ねると、 その女性は、「私は貧乏神です。」と答えました。主人は驚 いて、その女性を追い出そうとしました。するとその女性は、 「先程の福の神は私の姉である。私達はいつも離れた事は ないので、私を追い出せば姉もいない事になる。」と主人に つげ、彼女が去ると、やはり美しい福の神もいなくなって しまいました。 生があれば死があり、幸いがあれば災いがある。良い面が あれば悪い面がございます。誰もが、この事を知らなくては いけないのに、どうしても、上記の人のように、福の神だけを 求めてしまいがちな部分がございます。 山を登る苦しみや辛さがあってはじめて、頂上の景色や達 成感という幸せを得られるように、皆様にも是非、望まれる 結果(恋愛、復縁、結婚、開運等)だけを、手に入れようと するのではなく、目の前にある試練を乗り越える事の大切 さを、ご理解頂ければ幸いに思います。
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