ヒロの夢日記

2013年06月28日(金) 映画の感想

今日はふと思い立って「攻殻機動隊ARISE」を見に行きました。
原作の士郎正宗氏は高校生の時「アップルシード」をジャケ買いして以来の長いファンです。
今作はプロット&設定だけ担当して、シナリオを書いたのは「天地明察」の冲方丁氏だそうです。漫画「攻殻機動隊」の初版はもう24年も前です。
今の様に携帯電話の普及やSNSが無かった時代に現在のIT社会を先取りする様な世界を描いたのには驚かされます。
二つの世界大戦によってサイボーグ技術が飛躍的に発展した世界において、体(義体)と心(ゴースト)の関係性や集団意識と個の関係性を政治に絡めて描いた意欲作でした。
当時は(やたら難しいマンガだなぁ…)と思いながらも、画の持つ勢いとか緻密さに心惹かれました。特にアクションシーンの描写が上手くて映画的だと思いました。

今作は前日譚で、公安9課設立に至る経緯が50分の話×4で描かれる新シリーズの序章です。
声優陣は総入れ替えで、すっかり慣れ親しんだ声からどうなっちゃうのかなと心配でしたが、意外と違和感無く馴染めました。
パンフによるとアニメのアテレコよりも洋画の吹き替えの方を多くこなしている声優達が選ばれたそうです。
草薙素子の声をあてた坂本真綾は、第一作「GOST IN THE SHELL」で最後のシーン、素子が少女の義体に乗り換えた後の声を担当していて、OVAシリーズでも子供時代の素子を演じています。でも今作のオーディションで選ばれたのは偶然だそうです。

これは個人的感想ですが、第一作は「アンドロイドは電気羊の夢を見るか」に影響を受けていて、今作は「トータルリコール」に影響を受けていると感じました。
どちらの小説もSF好きなおいらとしてはツボでして、なんか嬉しかったです。
サイバーパンクが流行った90年代には「重力の軽くなる日」なんかも好きでした。頭にSDカードみたいな物を差し込んで人格が変わったり能力が拡張できるなんて後20年もしたら実現するのではないでしょうか?

OVAでは素子が義体になったのは子供の時の事故のせいだったけれど、今作ではその設定が書き換えられていて、胎児の時母親が死んでしまい取り出された脳と脊髄だけが素子の体と言う事になっていました。
だから「私には体の記憶が無い」とか寂しい台詞を吐いています。

新シリーズ第一話の今作のテーマは“サスペンス”だそうで、相関図が複雑で今1つ理解できませんでした。(-.-;) ←頭悪い
第二話のテーマは“アクション”だそうで期待しちゃいます。
おいらミステリーとかサスペンスって人間関係が複雑すぎてあまり得意じゃないのね。
だから小学校の時田中君が勧めてくれた「オリエント急行殺人事件」も「面白かったよ」と言ったけれど実は読んでいません(笑)

そうそう、少女型の自走地雷は士郎氏の処女作「マリオ66」の女性型戦闘アンドロイドからヒントを得た物かと思いました。
美少女が抱き付いてきて顔面パカァってなって爆発する所は何となく高橋留美子作品に出てくるギャグっぽかったです(実際あんなのに追い駆けられたらおしっこ漏らすでしょうが…) 

平日のお昼しかも56分の短編作品にしては客入り良かったですよ。
やっぱり攻殻ファンって多いんですね(∩´∀`)∩
秋には第二話上映だそうで今から楽しみです!


 < 過去  INDEX  未来 >


ヒロ [MAIL]

My追加