この子も トンネルの中にいる。
頑張りたいんだ。 何とかって思うんだ。 一緒なの。でも動かないんだよ。
わかる。痛いほどわかる。
何かあるの?じゃないんだ。 頑張らなきゃいけないことは知ってるの。
それでも今までいろいろ在りすぎて 小さな胸の中に一生懸命押し込めてきたんだずっと全部 だから。
この子も わたしも 押し込めて封じ込めて駆け続けてきた足が 縺れて・・もつれて・・・モツレテ・・・
言葉にならない不安とか怖さとか心細さとか シンクロする。
ごめんね。
ごめんね。
でも守るから。 母さん 絶対守るから。 母さんも弱いけど それでも それでも
だから一緒に歩こう。
トンネルは暗くて寒くて 出口が何処までいけば見えるのかもわからなくて 叫びだしたくなって恐怖で逃げ出したくなって
それでも それでも
それでも
握り締める手の柔らかな温もりと見上げる小さな顔。 暗闇ばかりでなく時折ともる仄かな灯りを頼りに。
いつか トンネルを抜けよう。
煤だらけで這いずり回って でも やっと抜けれたら 笑おうね。あの時 へっぴり腰で可笑しかったよって
お日様浴びて そして笑おう 一緒に。
ね 約束だよ。
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