ラヴ*パスポート



葉月アキラ、自由に生きてきた。色んな恋を、した。
やっと腹を括ったその先は、長男の、嫁。
騙したり騙されたりの日々から抜け出したワタシだけれど、果たして頑張れるのか?

結婚5年目に入った2013年12月、不妊治療の末、娘を授かりました。

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2007年09月27日(木)  ©  偶然、は重なる。


此間チラッと書いた、有坂さんが帰国したので、久し振りに会った
会社に居た時から可愛がってくれて居て、お兄さんの様に慕っている人。

仕事が終わった午前1時半連絡を取り合い、落ち合った。
そして、やさぐれて居るワタシは、珍しく晃邸に他人を入れた。
彼氏じゃない人を家に上げるのは極めて異例。ホントやさぐれてるんだろうな、ワタシ。
自分で思った。

近況報告をグズグズ話していたら、大笑いされた。
”晃、面白い毎日を過ごしてるな。”
こちとら日々、真剣に悩んでるのですが?
彼にとっては、其れは”若い証”だそうで、羨ましくもあるのだそうだ。

普通の人には話せない処まで話せるのは、有坂さんの人柄故、だろうか
ワタシは、ためらい無く自分の恥、とも汚点、ともなる事を話した。
”そう言う楽しい話なんて、もう今は無いからなぁ。”
しみじみ言う彼、ですから此方は至って真剣に悩んでいるの、です。えぇ。
”もうそんな奴は忘れなさい”と
”晃の悪い処は、自分を責める事と、男に尽くし過ぎる事だよ。
 自分を1番大切にしなさい、自分にも非があったと思うのは良い事だけれど
 晃は自虐的なんだよ、其処まで思う必要は無い。”

説教の様に説かれた。


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いつもは停まって無い、晃邸の予備駐車場に停まっているランクル
見られている筈は無い、そんな筈は無いと解っていても動揺は隠せない。

有坂さんは、”俺巻き込まれたくねぇええ。”と笑って言った。
そして動揺するワタシの頭を撫でて、くれた。

其れは、其の後15分後に再度あったのだけれど
ワタシは、勿論動け、無かった。

只、言えたのは
『家に居たくない、ドライブに連れてって。』
有坂さんは
『いいよ、行こう。』

ワタシ達は、普段はある筈の無いランクルに乗りこん、だ。
長い夜の、半分が過ぎた処、だった。




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