ラヴ*パスポート



葉月アキラ、自由に生きてきた。色んな恋を、した。
やっと腹を括ったその先は、長男の、嫁。
騙したり騙されたりの日々から抜け出したワタシだけれど、果たして頑張れるのか?

結婚5年目に入った2013年12月、不妊治療の末、娘を授かりました。

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2005年09月18日(日)  ©  降りかかる色んな人の色んな気持ち。


秋クンから聞いて、北川氏の気持ちを知っていたワタシだったけれど
でも、ずっと何処かで”まさかね、ははは”みたいな感じだった。
余りにも近すぎて、余りにもファミリー化してたから
信じたくない気持ちと、此の関係を壊したくない気持ちが交差していた。

出来るなら言わないで居て欲しかったと、言うのは我侭だけれど。

衝撃と軽いショック、明日から如何言う態度で居たらいいのか
誰にも言えない秋クンの事、降りかかった北川氏の気持ち、ヒナとの現実
ワタシのテンションは下がりに下がっていた。

そんなワタシの顔を見てヒナは言った。

『どした?係長補佐に好きとでも言われた?』

・・・・・何故判るんですか

数時間も彼を待たせて居たワタシに、待ってる間
イラつきも寂しさも感じたと話したヒナが言った。

『俺、判ってたよ、北川さんが晃の事好きな事。前に言ったでしょ?
 可愛がってるだけにしては行き過ぎだって・・・あの人の態度には行為が出過ぎてたもん。』

『だから、あの人だけには特別強く嫉妬した。
 でもね、晃は鈍感で何も感じて無さそうだったから、教えて変に意識されるのが嫌で言わなかった。』

違うよ、違う。
確かに気付かなかったけど、秋クンから言われて知ってたんだよワタシ
だけど、信じなかっただけ、知らない振りをしていただけ。

『そっか。』

そう答えたワタシにヒナは聞いた。

『で、何て答えたの?』


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ヒナが静かに言った。

『俺だったら、今も先も気持ちが向く事は無い、ってはっきり言う。
 晃がどんな状況だったか知らないから言えないけれど、そう言って欲しかったな。』

普通なら言う、他の人なら言う
でも、今の状況で、あの人では無理だ。

何も知らないヒナには当たり前の事
其れが出来ないワタシは、彼に対し誠実では、ない。

何も知らない彼の口から出る、当たり前の事はワタシに深く突き刺さる。


そして更に、北川氏の告白は其れだけでは終わらなかった。



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