コミュニケーション。
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2008年06月13日(金) 涙と星空と夢。




前回の日記の続き。>>6/11 不幸の顔してやってくるもの。




産休中のことは約束してもらえたものの、
旦那の機嫌は最悪までいき、
だんだんと元に戻っていく間、
嫌味をたくさん言われた。

ネチネチはしてないし、
怒りの本当の原因は私の両親にあるから、
私がいるのを疎ましがりもしないんだけど、

「可愛くなったと思ってたのに」とか、

「絶対美脚になれよ」とか。




きちんと謝ったりもしてみたけど、
それは止まなかった。

原因は違うところでも、
私の信用が失われてしまったのはよくわかった。


大元は旦那の口座でも、
私の給料は私の財布、という考え方でいると思ってたから、
最悪まで怒らすことはないかな、と思っていたけど、
そういう問題ではないのだ。


口では、俺が払うなんてお門違いだ、と言うし、
勿論その思いもあるだろうけれど、
何も問題がないと思っていた私に実はあった、
ということが怒りを呼ぶのだ。

自分にいくらいくらの損害があるから、というだけでなく、
何で今まで言わなかった、
何でお前の親は金に対して考えが甘いんだ、
何でお前もそうなんだ、信じられない、
という部分が、一番占めているんじゃないかと思う。



実際そう聞いたわけじゃないんだけど、
私だったらそう思うからだ。
自分が払わなくてよくても、
信用していた人に実は借金があって、と聞いたら、
理由はどうあれ、とりあえず怒ってしまうだろう、と思った。



そこまで考えて、自分が甘かったのを理解した。
優ちゃんは、私のこの甘さを怒ってる。
それが全部じゃなくても、確実に怒ってる。




一緒の布団に入って、じっとしても、
絶対に眠れないのはわかっていた。
私、これからどうしようって、涙が溢れてきた。


優ちゃんの機嫌はそのうち直るだろうけれど、
もう、前みたいに、
何の憂いもなく愛されることはないかもしれない。
万が一そうしてくれても、私が、信じられないかもしれない。
これから生活を共にするのに、
ずっとしこりが残るかもしれない。



優ちゃんが眠らないうちに布団を抜け出すと、
いつも優ちゃんは迎えにくる。
明日も仕事だしな、と思ったけど、
私のことが、やっぱり少しは疎ましいだろうから、
今日は来ないだろう、と思って抜け出した。








窓を開けると、夜のひやりとした空気が流れ込む。
私の人生で、
こういう泣き方はもうしないと思っていたのに。


昔は、寺島と私と、悪いのは半々だった。
例えば、原因は私でも、寺島が向き合わずに話が進まない、とか。

でも今回は、完全に私が悪くって、
優ちゃんはきちんと向き合ったうえで怒ってて、
私もきちんと信頼を回復させるために動かなきゃいけなくて、
そして優ちゃんと私には、確実に未来がやってくる。


どうしたらいい、と泣くなんて嫌だったけど、
泣くのはこの子によくない、って思ったんだけど、
涙が止まらないのが余計に辛かった。



優ちゃんとの間では、お金だけがタブーだ。
お金のトラブルを優ちゃんは何より嫌う。
お金にだらしないのも嫌う。
他のことならまだしも、何故この問題に対して、
もっと慎重にならなかったのだろう。

後悔しても仕方ない、ではこれからはどうしようか、
最大のタブーで失った信用は、
どうすれば取り戻せるというのか。


まったく見当がつかなかった。
不安だけが残って、嫌だった。



今夜眠れるかな、と思ったとき、
寝室のガラス戸を開ける音がして、
優ちゃんが迎えにきた。



「寝ないと、子どもに悪いだろ」


それは、確かだ。


「俺も寝れないから」


確かだけど、放っておいてはくれないの?
そんな風に思う一方で、
勝手にスネてりゃいいんだ、と寝てしまう人じゃなくて、嬉しい、と思った。


寝れないのは、優しいからだって知ってる。
本当に、私には勿体無いくらいの人だと思う。






そして今日、優ちゃんの機嫌は、ほぼ直っていた。
支払いや、復帰のことも、冷静に話せるようになった。


いつものように、私を褒めたりはしない。
もし褒めてくれても、私も笑えないだろうとは思っていた。
これから、どうやって笑えばいいだろう、と思った。
優ちゃんが笑ったとき合わせるくらいかな、とか。


いつまでもメソメソはしていられない。
でもいつものように笑って、ヘラヘラしているとも思われたくない。
何事もない顔をしていた。



優ちゃんは、プリントアウトされた書類をとりにきたとき、
私の腕に腕を寄せていた。
どうしたの、と聞いたら、何か言いたげな顔で、
更に腕をすり寄せていた。



私への怒りは、少しずつ溶けてきてはいるのだろう。
褒め言葉も、少しずつは戻ってくるだろう。
でもそんな、受身の姿勢じゃなくて、
能動的には、信頼は取り戻せないだろうか。



そう思うとまだ涙は出てくるけど、
やっぱり、泣き続けてはいられない。




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私の頭ってのは本当単純なの。くすん。






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