長い間歩いていなくて、ひさびさに歩いたとき、そのときはじめてその感覚をやっと思い出す。それは幸せな体験だ。はじめて「歩く」をしたような気持ちになる。同じように「話す」ことも「会う」ことも、他のすべてのことも。きっとそうだ。そもそも、そもそも行動には喜びが伴うものだったんだ、とようやく思い出したような気になる。