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2004年02月18日(水) それは本意か、不本意か

ちょっぴり自慢っぽくなるのだけれど、前回の日記にはたくさんのメールをいただいた。ウフフ、一晩で一生分の口説き文句を聞かせてもらっちゃったワ、とご機嫌でこれを書いている。
もっとも、「お誘いしたいです、ほんとに」の前には必ずといってよいほど、「もし私が男だったら」というフレーズがくっついていたのであるが……。
「私は女です。すみません」なんて冒頭で謝っているメールもあった。前回の日記を読んで、期待に胸ふくらませてメールチェックをする私の姿を想像した方が少なからずいたということである。ああ、かっこわる。
では、男性の反応はどうだったかというと。非常に興味深かったのが、女性から届いたメールが「私が男なら口説いてます」か「私も口説かれバージンです」であったのに対し、男性からのそれは一通を除くすべてが私がどうして口説かれないかについて言及したものであったことだ。さらには、その分析結果が見事に異口同音だったことである。
その中から短い文章でズバリ書かれたものをひとつ、紹介させていただこう。
と、その前に。これはあくまで一般論として述べたものであり、個人的な「だから口説きたいけど口説けない」ではないことを、考察をくださった方々の名誉のためにお断りしておく。

文章を読んでちょっとその気になったら、口説いたらOKもらえる確率ってのを何となく想像するものです。で、OKもらえそうにない場合は口説きません。それが男の典型的パターンでしょう。小町さんの本意かどうかは分かりませんが、誘ってもOKもらえないように感じているのは正直な感想です。
不倫とか既婚者が配偶者以外の異性と付き合うことに対して、否定的な見解を述べていたこともありましたよね?そういうのも影響するでしょう。
モテる女性の条件としては、見た目や性格よりも誘ったらOKもらえそうな雰囲気ってのが一番大切な要素ではないかと思います。


ぐうの音も出ない。わが身を振り返っても、勝算ゼロの相手に「付き合ってください」と告白した経験はない。
このコメントには私にとってポイントがふたつある。他の方からいただいた考察とかぶっている点でもある。
ひとつは、「既婚者の恋愛に否定的でしょ?そこが口説いても無駄だと思わせるところなんですよ」という部分。
不倫をテーマにした日記は私が読まないことにしているジャンルのひとつだ。そのくらい私はそれが嫌いである。しかしながら、私がそういう話を最後に書いたのは一年以上も前のこと。そういう考えの持ち主であるということがいまだ人の記憶に残っていることにはかなり驚いた。それほどきつい調子で弾劾したっけ。
少々補足しておくと、当時は「モラルにもとる不誠実な行為である」がそれを自分に許さない理由の百パーセントであったが、現在は「まっとうできぬ恋はどんなにつらかろう。わざわざパートナー以外の人を好きになって苦しむことはないではないか」が内訳に加わっている。
そしてもうひとつのポイント、「誘っても無駄だろう」と思われていることが私にとって本意なことなのかそうでないのかという部分について。
「私だけ口説かれないのはなんでなの」とさんざん騒いでいたけれど、実際のところはどうなのよ?自分に問いかけてみたら、答えはすぐに出た。
「それは不本意なことでは決してない」
前回の日記で書いたことと矛盾するようであるが(これが微妙な女心というやつだ)、「誘えば乗ってきそう」と思われるのは私にとって不名誉なことである。声がかからないのはたしかにちょっぴりつまらない。しかし、実際に声がかかるようではだめなのだ。なぜなら、それは自分という人間が誤解されているということだから。私は日記の中で自分の見せ方、振る舞い方を誤っているということになってしまう。
うん、やっぱり声はかけられなくていい。

はいはい、ちゃんとわかってますよ。
「あなたがモテないのはそのせいだけじゃないでしょ」
「そういうことは口説きたくなるような魅力的な女になってから言え」
みなまで言うなって。
そろそろモニターの向こうから「いい加減にしろ!」と石つぶてが飛んできそうなので、このへんで退散。

※参照過去ログ 2004年2月16日付 「口説かれぬ理由

【あとがき】
なんでも書いてみるもんだなあと思いました。思いがけず、自分がどんなふうに読み手の目に映っているのか垣間見ることができましたから。「私が男なら」と言って励まして(?)くださった女性の方、誘われない理由を考察してくださった男性の方、ありがとうございました。どれもとても面白く読ませていただきました。