★価値観★

価値は変化する。日々刻々と。

テレビニュースを見ると今日の為替といっては、ドルと円の価値を比較している。デフレやインフレの特集を組んだりしている。

例えば。砂漠の真ん中にポツンと自動販売機があったら僕たちは缶ジュース一本にいくらのお金を払うだろう。120円なんて安すぎる。1,200円の値段でも安いのかもしれない。

逆に都会の真ん中で自動販売機が立ち並んでいれば僕たちは缶ジュース一本にいくらのお金を払うだろう。120円なんて高すぎる。隣のスーパでは一本95円で売っているのだから。

価値は変化するものだ、場所や状況によって。

先日ふと親父が呟いた。

『新しいフェアレディZはかっこ悪いなぁ。昔のフェアレディはかっこ良かったのに。』

親父が言うフェアレディZはおそらくS30という初期型のタイプだろう。

『100万で譲ってもらえる話があったんだ。あのとき買って乗ってみたかったなぁ。』

『そんなもん。今お金あるんだし好きなスポーツカー買えばいいじゃん。』

どうやら、中古のZを譲ってもらえる話を断ってしまい、後悔しているらしい。
彼は今のフェアレディーZを買うくらいのお小遣いは持っているはずなのだけど。

『まぁ、今は乗りたいとは思わないんだよ。』

『ふ〜ん、そか。』

親父が25年ほど前の自分にお金を渡せるのなら、100万円くらいポンと渡したに違いない。
今の彼にとってはお金の価値なんてさほど無いのだろう。結婚をし、自分の仕事を軌道に乗せ、子供3人を育て上げ、そして家を建てた。もはや欲しいものなんて何もないのだ。

彼にとってフェアレディーZは砂漠の中の缶ジュースから、都会の中の缶ジュースに変わってしまった。

価値は変化する、人生の中で。

もし本当に欲しい物があるのなら。僕はちょっと無理をしてでも買ってしまおうと思っている。

今は25だけど。あと25年たっておっさんになったときに後悔したくないのだ。

おっさんになるのは恐くないけれど、つまらないおっさんになるのは恐いなーと思ったりする。

僕の財布の中の1万円は、25年後の10倍の価値がある。

そう考えると使わないと損だし、慎重に使わなくてはいけないななんて思えてくる。

願わくばかっこいいおっさんになりたいなぁ。
2005年01月08日(土)

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