うららか雑記帳
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| 2008年03月09日(日) |
遙か3プレイレポNo.12:欠けた八葉 |
※以後、このレポは基本的にネタバレ注意報発令中。
生田で平家軍と交戦中の景時さんに助勢するため、一ノ谷へと急行した神子一行。 躊躇う暇もなく、崖の上から平家の陣めがけて奇襲が始まります。 先頭を駆ける九郎さんに源氏の猛者たちが続き、思い切って望美ちゃんも手綱を握りしめました。 大したもんだなぁ。馬術も習ったのかな? (鹿しか通れないような崖の上からの奇襲といえば、鵯越ですね。 『BASARA』で浅葱が活躍したシーンをふと思い出しました)
一気呵成に駆けおりた源氏軍。 勢いのまま見事に平家軍を蹴散らして奇襲成功……と思いきや? 戦場に響くホラ貝の音。軍陣を動かす合図です。せ、戦国無双!?(コー●ーだしな) 動揺する源氏軍。なんだよなんだよ、すっごい雲行きが怪しいぞ!? と訝しがっているうちに、なんと、平家の伏兵が出現したではありませんか! 状況から察するに、どうやら奇襲は敵方に読まれていた模様。 算を乱して逃げ出したと思われた平家側の兵士もいつの間にか戻ってきて、 九郎と神子をはじめとした源氏の奇襲部隊は、今にも囲まれてしまいそうな窮地に陥ります。 こんなところで討たれるわけにはいかない。 なんとかして西側に迂回している味方と合流しようとしますが……
そのとき、すらりと剣を抜いて前に進み出た人影がありました。 先生です。
「私が隙を作る。お前たちは逃げなさい。 お前たちは逃げて──生き残りなさい」
双眸以外が覆面で隠されていて表情は読みとれませんが、ひどく穏やかな様子でそんなことを言うのです。 ここボイスがあるとよかったなぁ。 先生は背を向けて、あっという間に姿を消してしまいました。 たった一人で敵陣のただなかへ切り込み、望美ちゃんたちが逃げるための時間を稼ぐつもりのようです。 湾曲したシャムシールの切っ先を敵兵に向け、先生の孤軍奮闘が始まりました。 待ってよ先生、一緒に戦うよ! 先生一人に戦わせるわけにはいかないよ!!
……ここからはもう、怒濤の展開。
戦乱の中へと消えたあの広い背中を追いかけて、望美ちゃんは走り出します。 そして次の瞬間、身体に走った熱い痛み。 敵兵が放った矢です。 源氏に与する白龍の神子の姿に気づき、ここぞとばかりに射かけてきたのでした。 戦場に女性、しかも風変わりな衣装を身に纏った望美ちゃんですから、 三草山の戦陣で見覚えられていたのでしょうね。 倒れた望美ちゃんをかばいつつ、ヒノエ君の発煙筒を使って混乱する戦場を後にします。 そうするしか、ありませんでした。 先生のことを気にかけると「質問は後にしろ。今は逃げるしかないんだ」と苦しげな表情の九郎さんに言われてしまい、沈黙するより他なく……。 高尾山まで辿り着けば、源氏の本陣がある有馬はすぐそこです。 ひとまず有馬を目指すことになりました。 一人ぶんだけ空いてしまった円陣が哀しいよ……。
高尾山にて。 どうやら景時さんが指揮していた生田方面も、平家に撃退されてしまったようです。 源氏の敗北──。奇襲が読まれていたのは、それだけ敵が賢いということ。 三草山で鮮やかにこちらを欺いた還内府の采配でしょうか。 高尾山の先の崖のようにもっと厳しい斜面から攻めていたら、と反省する九郎さんですが、ヒノエ君は実にドライでした。
ヒノエ「終わった戦について議論しても仕方ないだろう」 九郎「また戦う相手だ。無策ではいられない」 ヒノエ「オレなら勝てない戦はしねぇけどな」 九郎「俺は源氏だ。平家とは最後まで戦うしかない」
八葉とはいえ背負ったものは人それぞれ異なります。考え方、感じ方も十人十色ですね。 九郎さんの台詞に悲壮なものを感じずにはいられませんでした。
一方譲君は、負傷した望美ちゃんを気遣って、終始心配げな顔をしています。 自分は大丈夫だよと言う望美ちゃんを見て、昔の出来事を思い返したりして一層表情が曇ります。 森の中で譲君が迷子になり、譲君を捜して望美ちゃんが怪我をして、というエピソードが子どもの頃にあったようで、 これじゃあの頃となんにも変わらない、と譲君が内心自分を責めているような節が見受けられました。
有馬が間近に迫ったところで、ついに意識が暗転。望美ちゃんは気を失ってしまいます。
次に目が覚めたとき、視界に入ってきたのは白龍の顔でした。 白龍もまた、望美ちゃんの負傷に深く責任を感じずにはいられないのでしょう。 神子が目覚めたことを確認するなり、思い詰めた様子で陣の外に出ていってしまいました。 「力を欠いた龍が神子を望んだのが間違いだったのか」なんてことを口走って。
うあああ、悲嘆の連鎖が(涙)
白龍と入れ替わりに朔がやって来て、自分の怪我を治すことに専念しなさいと諭されるのですが、 どうしても他の人のことが気になる望美ちゃん。 朔の話によると、景時さんはなんとか本陣に帰還してきたとのことです。でも先生は……。 陣の外で先生の帰りを待つと言い張る望美ちゃんに、ヒノエ君の言葉が突き刺さります。
「負け戦は初めてかい? 気が済むまで待たなきゃ、いつまでも納得できないだろうからね」
ヒノエ君は若いのにずいぶん物事を割り切って、冷徹に状況を見据えた計算ができる子ですね。 望美ちゃんを気遣って肩に着物を着せかけてくれた敦盛君も、「覚悟をしておいたほうが」なんて言ってるし。 戦乱の世なら、10代でもこんなふうにどこかで割り切らざるを得ないのかもしれません。 でも望美ちゃんは諦められませんでした。 「覚悟なんていらない、先生はきっと帰ってくる」と頑なに信じて待つ姿は、 もう涙なしには見られませんでした。 先生……。
この戦の顛末を頼朝に報告するため、政子が鎌倉へ戻ることになりました。 鎌倉殿にとっては結果がすべて。今後のことは沙汰を待て──って。 ちょっと何それ。そんなのってある? 和議という題目をちらつかせておきながら、態勢が整わないうちになし崩しに戦端を開いて、 それで負けたからって前線で戦った九郎さんたちが咎めを受けるなんて。
九郎「兄上のご命令には従うのみだ」 弁慶「従って差し障りのない命令なら、僕も何も言いませんよ」
憂い顔の弁慶さんの言うとおりですよ。 潔いのは九郎さんの美点だし、棟梁を信じて従うのは武家の者として当然の習いだろうけど。 九郎さんを駒のように扱う頼朝に対してはもちろんのこと、 負けたというのに相変わらず余裕の表情で振る舞う政子にも、底知れない不穏なものを感じました。
夜。満天の星が輝く下で目を覚ました望美ちゃんは、再び先生を迎えに行こうと外へ出ます。 闇の中で出会ったのは九郎さんでした。 彼もまた師の帰還を待って、こうして陣の外に佇んでいたのでしょう。 普段だったら怪我人である望美ちゃんを叱って陣の中へ押し戻そうとするところだろうけど、 このときばかりは九郎さんも無理強いはしませんでした。 先生を待って、身を切るような想いを味わっているのは二人とも同じなのだから。 何かあったら自分が陣へ連れ帰る、離れるな、とだけ言い置いて、じっと先生の帰還を待つ九郎さん。
「探しに行ける場所なら自分で戻ってこられる。できるのは先生の帰りを待つことだけ」
九郎さんにとって先生は剣の師匠。付き合いも長く、心から尊敬している相手です。 自分が指揮した戦の中で、そんなかけがえのない人を失ってしまったら……。 九郎さんの胸中は、察して有り余るものがあります。
先生……。あのときの背中を、無理にでも引き留めるべきだったのかもしれません。 でも、先生が敵軍勢に隙を作ってくれたから九郎さんや望美ちゃんが逃げおおせたことは、紛れもない事実。 ひとかけらの迷いもなく敵陣へ斬り込んでいった先生。 彼は何を見て、何を知って、何を思っていたのでしょうか。
『私はお前の影だ。影に目を落とすな。 前を、拓くべき道を……未来を見つめるのだ』 『私は自分の意志でここにいる。 少なくともお前は「巻き込んだ」と気に病む必要はない』 『お前たちは逃げて──生き残りなさい』
この結果は先生が望んだものだったの? どうしてあんなに躊躇いなく自分を犠牲にしてしまうの? いつも穏やかに導いてくれた、あの涼しげな眼差しが、胸中にどうしようもなく思い起こされます。 高い位置にある碧眼に向かって問いかけたいことが、後から後からあふれてきて……。
そうして、空が白むまで二人が待ち続けても、先生が帰ってくることはありませんでした。
『失ってはいけないものを福原に残してきてしまった……』
一寸先は闇。 鵯越の奇襲失敗は、源氏側に悲痛な想いと大きすぎる喪失感を与える結果に終結します。 私たちの知る歴史とは異なる時空、異なる歴史。 先行きには暗雲が厚く垂れ込め、見通しなど利くはずもなく。 これから望美ちゃんを待ち受けているのが一体どんな運命なのか、次第に怖くなってきてしまいました。
先生……本当にいなくなっちゃったの?
>>>次回へ続く
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