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- 2006年07月21日(金)
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- BONNIE PINKー遅すぎたブレイク。
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突然ですが、 BONNIE PINKが昔から大好きです。
というわけでえ〜と、久々に大好きなアーティストについて、 ここで語らさせてもらってもよいですか?
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『BONNIE PINK』と聞いて、音楽と共に日々過ごしている方ならば、 知らない人はいないでしょう。それくらい実力を持ったアーティストです。
知的で奥の深い詞の世界。普通の女の子っぽい声ながら 卓越した歌唱力。そして天才的なメロディセンス。 さらに、彼女の実力を心底実感したいならば、 『Bonnie's Kitchen #2』の英語曲ベスト版を聞きましょう。
彼女の英語曲を聞いたネイティブの人が、 「日本人の女の子が歌っているとは思わなかった!」 と云った話は有名。それぐらい彼女の英語曲は秀逸です。
…というわけで、 日本でもトップの実力を持つシンガーソングライターで、 J-WAVEなどでは常にランキング上位を誇る彼女ですが、 その実力の割に一般認知度はイマイチのような気がします。
しかしここ最近、いよいよボニーピンクが、 超強力なプロモーションを繰り広げはじめました。
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まずは、5月末より封切られております 映画『嫌われ松子の一生』に ソープ嬢役で映画初出演!
劇中で主題歌の『LOVE IS BUBLLE』を 歌っています。 |
映画でソープ嬢を演じるボニー嬢 |
そして、あの資生堂アネッサCM曲の 『A Perfect Sky』でブレイク中。
蛯原友里のCMやバックヌードジャケットより、 このボニーのCM曲の方が問合せが殺到したとのこと。 エビちゃんがこの曲の宣伝をしたようなものです。
ホームグラウンドのJ-WAVE『TOKIO HOT 100』では、 宇多田ヒカルを抑えて2週連続1位。 | エビちゃんバックヌード仕様の 初回限定盤ジャケット | 通常盤ジャケット |
そしてあのオリコンチャートでも、ボニー史上最高位の5位。現在でもTOP10圏内です。
隠れた実力者、遅れてきた女王とはまさにボニーのこと。 ちなみに、ワタシが好きな3大DIVAは、宇多田ヒカル、椎名林檎、そしてボニーピンクですが、 これまで、実力に知名度と売り上げが伴っていなかったのがボニーなのです。
大ブレイクマキシ『A Perfect Sky』とともに、遅咲きの花を咲かせるか?
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それを狙って追い討ちをかけているのかは知りませんが、 7月26日にコンプリートベストアルバムが発売されます。 アルバムタイトルは『Every Single Day』 |
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さて、主にこれからボニーピンクを聞こうという方、ライトなファンの方に向けて このコンプリートベストアルバムの曲目紹介をさせていただきます。
ワタシも決してヘビーなファンではないので、 コンプリートなイントロにはならないかも知れませんが、 買うために参考となるレビュー代わりにはなると思います。
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7月26日発売 BONNIE PINK コンプリートベストアルバム 『Every Single Day』(2枚組)
Disc1
01. Heaven's Kitchen ★★★★★
前作の3rdマキシ『Do you crash?』で、初めてボニーピンクを知った私が、 完全に彼女につかまったのがこの『Heaven's Kitchen』でした。 そして前作から引き続き、スウェーデンのトーレ・ヨハンソンによるプロデュース。 ♪「名前があって そこに愛があって たとえ一人になっても 花は咲いている」 冒頭でボニーがつぶやくフィロソフィカルな詞から胸を鷲掴みされます。 ♪「ヘヴンズキッチーン〜」…のサビ部分は、oasis的なノイジーな重厚感でグッド。 今回「A Perfect Sky」を聞いた人の殆どが、ボニピンは『Heaven's Kitchen』ぐらいしか 知らないと答えており、それくらいインパクトがあった曲。彼女の一番の代表曲です。
02. Forget Me Not(英語) ★★★★
リズミカルなメロディに、ボニーの英語ボーカルが跳ねるように絡んでいく。 英語詞はオンナノコな感じでカワイイ。「彼を忘れられないが、振り向くのは私じゃなくて、 彼の方よ」という素直になれない乙女心を歌っている。サビの歌詞は下記のような感じです。 ♪「under the bed I hid forget me not. everywhere he can smell forget me not.」 (ベッドの中に忘れな草を隠した。彼は至る所で忘れな草の香りを嗅ぐだろう。忘れな草の香りを)
03. 泡になった
2ndシングル『Surprise! 』のカップリング。この曲は知りませーん。
04. かなわないこと ★★★★
私が初めてボニーサウンドに出逢ったのが、この3rdマキシの『Do you crash?』なんです。 そしてこのマキシが、トーレ・ヨハンソンとの記念すべき初コラボです。その2曲目が この『かなわないこと』。これもイイ!、ボニーのハスキーで悩ましげなヴォーカルが印象的。 ♪「運命って言い訳が全てじゃないけど、それ以上便利な偽善なんてないね」 ♪「きのうならだとか 男だったらだとか かなわないことばかりでせめないで」 女性ならば「うんうん」と頷いてしまう歌詞かも笑。こういう引っ掛かり感がある曲が好きです。
05. オレンジ ★
これがデビューシングル。ボニーをある程度知ってる方が聞くとびっくりします。 今よりも別人のように低くてハードな歌声なんです。硬さを感じるがそれがかえって初々しい笑。
06. 犬と月 ★★★
♪「震えた犬が 月の下とぼとぼ歩いて来た 怯えた瞳で 月の下 忍び足 歩いて来た」 この出だしの歌詞が頭から離れない曲です。聞いてすぐに絵が浮かんでしまいます。
07. Surprise! ★
デビュー2曲目。これも1stの『オレンジ』同様に、今のボニーとは異なる歌声ですが、 一番ロック色が強くて激しいこの曲には合っているかも。ライブで人気の曲らしいです。
08. Lie Lie Lie ★★★★
中島らも原作『永遠も半ばを過ぎて』の映画『Lie lie Lie』の主題歌。 佐藤浩市と豊川悦司、鈴木保奈美の3人が共演。とても好きな映画です。 そもそもこの映画を観たのは、主題歌をボニーが歌っていることがきっかけでした。
09. 金魚 ★★★★★
これは名曲。恋する女性の不安で拠り所のない心情を「金魚」に例えて詠う歌詞がとても切ない。 金魚だから彼の手のひら上では生きていけない。でも水槽の中に帰れば彼はいない・・・ ♪「私の居場所なんてものは あなた次第 なのに 私が泳ぐそのプールに あなたが泳ぐ姿 幻」 しっとりとメロウでありながら、サビでは嘆くように訴えかける歌声が印象的です。
10. It's gonna rain! ★★★
5thシングル。当時、週刊少年ジャンプ連載でカリスマ的人気を博していた『るろうに剣心』の TVアニメ(50話〜66話)の主題歌。もちろん歌詞は『るろう』とは関係のないもので、 雨の日の女性の不安定な心境を詠っていますが、曲調はかわいらしく軽やかなメロディーです。
11. Do you crash? ★★★
私が初めてボニーサウンドに出逢った3rdマキシシングルの1曲目。 ♪「頭が忙しい」と言って電話を切って ほんの少し後に深く後悔してしまった」 ♪「あぁつまらない それがどうしたって? あぁつまらないことで忙しい」 ボニーは、普通な毎日の中に誰にでも起きる衝動や狂気をさりげない言葉にするのが上手いですわ。
12. The Last Thing I Can Do (英語) ★★
マキシシングル『Forget Me Not』のカップリング。 メロウなメロディー&ヴォーカルと、シンプルで素直なワードで心に響く英詞が印象的です。
13. Evil and Flowers(英語) ★★★★
大好きです。全編英語詞ですが、BKロック風味のノイズ感漂う渋いバラード。 英語詞も最高に渋い、渋過ぎる!下記に1番の歌詞のみ載せておきます。
♪「You can find evil everywhere aiming at your flowers. Run and run and hide as you may, they will catch you. They're always ready in your mind. No man alive can see them. They show themselves as flowers fall then youmust go.」 (邪悪なものはどこにでもあって、あなたの花を狙っているのだ。 走って走ってどんなに隠れたって、奴らに捕まってしまうだろう。 奴らはあなたの中でじっと潜んでいる。生けるものみな見る事はできない。 そして花が散るにつれその姿を現す。その時は行かなくてはならない。)
Disc 2
01. So Wonderful ★★★
トーレ・ヨハンソンの門下生でもある若手プロデューサーチーム「Burning Chicken(バーニングチキン)」 とのコラボマキシ。夏らしく瑞々しいサウンドがたまりません。
02. Daisy ★★
プロデューサーは元レンタルズのトム・グリムリー。5曲入りのプチアルバム的マキシシングル。 全てがアルバム未収録。ボニー自身によるギターを大幅にフューチャーした曲。
03. You Are Blue, So Am I ★★★
清涼感あふれる水色のポップチューン。そして詞もきれいで、頭の中でするりと絵に変換されます。 ♪「映画のようなため息 鏡越しに君が見える その視線の先には 次のため息が見える」
04. 過去と現実 ★★★★★
私もコレ、めちゃめちゃ好きです。過去のボニーナンバーの中でも相当上位にランクされる曲。 まさに「男スガシカオ」といえる、これぞボニーピンクって曲です。 都会的で落ち着いたメロディラインにのせて、ボニーが切なげにささやく刺さる詞がハマり過ぎ。 しっとり聞き入ることでしょう。以下は2番の歌詞です。どうぞ刺さってください。 ♪「過去に生きる多くの人は 現実を信じない人 通り過ぎなければ目覚めない人 間違う事を恐れない事 間違いを忘れない事 今を見つめる事の方がもっと大事 明日の夢と錆びれた記憶 確かな物などない だけどあなたに降り注ぐ雨は 現実という涙」
05. Sleeping Child(英語) ★★★
アルバム『Let Go』からの2ndリカット。ボサノバ風味のメロディにあわせて、 クールな英語ヴォーカルを聞かせてくれるボニー嬢。これからの季節に涼しくていい曲です。
06. Tonight, the Night ★★★★★
この曲を聞いた時はビックリしました。全く新しいボニーサウンドを耳にしたという衝撃。 それもそのはず、約5年振りにトーレ・ヨハンソンがプロデュースしたらしいですが、トーレ自身も あのフランツフェルディナンドのプロデュースを経て、新たな境地に入ったのでしょう。 進化した2人の合体が生んだスーパーポップサウンドです。「インドア(密室)サウンド」と 云われたボニーですが、この曲は明らかに開放的でオープンなメロディーです。
07. Take Me In ★★★
曲調は微妙にR&B的なグルーヴ感が漂います。4thアルバムやツアーでも一緒だった Anthony Johnsonとの共同プロデュース作。当時の「DDIポケット“ feel H ”」のTV-CM曲でした。
08. 眠れない夜 ★★★
染み入る珠玉のバラードです。分かっているけど想わずにはいられない人間の矛盾を 深く切なく詠んだボニーソングの本道。彼女のこういう知的なところが好きです。 ♪「期待しないで生きて行けるほど 大人ではなく また子供でもない 痛みを知って 臆病になっても 君が必要なんだと まだ夢を見ているよ」
09. Thinking of You ★★★★
♪「あ〜ったらしい あっさ〜」の出だしが最高。思いっきり清々しいです。 ♪「そばにいるだけじゃ見えないもの 離れていても分かり合えること 同じ月 同じ空の下で待っているわ Thinking of you」このサビもいいです。
10. New York
マキシシングル『You Are Blue, So Am I 』のカップリング曲。 うーん、これは聞いた事ないんですよね… スミマセン。
11. LOVE IS BUBBLE ★★★★
今だに旬な曲です。中谷美紀主演の映画『嫌われ松子の一生』の主題歌であり、 本作にて映画初出演のボニーが、劇中でショーガールに扮して歌う曲でもあります。 いや〜これまたビックリしました。彼女の引き出しの多さへの驚きを隠せません。 間違いなくこれまでのボニーピンクの辞書にはない曲です。
12. Private Laughter ★★★★
『Tonight, the Night』に続いてトーレ・ヨハンソンがプロデュース。前作から 新たな次元へ昇華したボニー&トーレのオープンなサウンドが、この曲でも継承。 スケール感漂うメロディーに艶やかに絡んでいくボニーの歌声が美しい。
13. Soulders スミマセン、この曲は知りませんでした。ライブ盤の『Pink in Red』に収録されていたので、 iTMSで試聴だけしました。しっとりとした美しいメロディーの曲ですね。
14. A Perfect Sky ★★★★
冒頭でもふれた、今をときめくスマッシュヒット『A Perfect Sky』。 実はこの『A Perfect Sky』、最初は本当に資生堂”ANESSA”のCMソング用に制作されて、 短いバージョンしかなかったらしく、問い合わせが殺到してからフル制作したんだそうです。 とてもそんな風に聞こえない完成度なんですけど笑。
15. Last Kiss ★★★★★
ボニーピンクにしては超ベタでストレートな歌詞。しかし、そこがこの曲のポイント。 少し斜めから物事を捉えるボニーが、こんな豪速球を投げ込んでくるのは卑怯です。 ♪「痩せた指にキスをした あなたをずっと忘れないよ いつか会えると信じて 最後のキスを噛み締めるよ 痩せた指にキスをして 泣いたあなたを思い出すよ これで終わりだとしても 最後のキスは忘れないよ 忘れないよ…」 卑怯ですよね?こんな詞。しかも、トーレとの最強コンビで創った劇場型メロディにのせて、 ボニーが歌うわけですよ。ドラマのような恋が好きな男女にとっては「即泣きソング」です。
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コンプリートベストに選ばれなかったけど、 絶対にお奨めのボニーソングたち。
■映画『Lie Lie Lie』のエンディング曲より たとえばの話 ★★★
■アルバム『Evil and Flowers』より Quiet Life(英語) ★★★★★ 英語曲の中でも名曲です。 Youe Butterfly ★★★★★ これはいいですわー。
■アルバム『Even So』より 1・2・3 ★★★★★ これは入れて欲しかった!!
■アルバム『Just a Girl』より Building a Castle(英語) ★★★★★ 泣きたくなる珠玉のメロディ。
■アルバム『Golden Tears』より 日々草 ★★★★★ メロディーとヴォーカルのからみ具合が秀逸。
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総評して、このコンプリートアルバムを買えば、 初めてBONNIE PINKを知ろうとする人にも、少しかじっていてもっと知りたい人にも、 買って損はないと思います。ただし、英語曲も聞いてください。
ただ、ファンとしては、ブレイクしようともしなくとも、 彼女がずっといい音楽を提供し続けてくれればいいと思うだけです。
060721 taichi
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