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- 2006年06月22日(木)
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- ブラジル2点差撃破を、真剣に考える。
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『柳沢のシュートは芸術作品!』 『ギブスしてても決めれる!』 『解説不可能!!』
世界中のメディアから酷評された クロアチア戦の柳沢のシュートシーン。 そのシーンを象徴として世界的に認知された 日本の非決定力。
そんな日本が、ブラジル相手に2点差勝ち? ナイナイナイナイ〜!!
…とまあ、 世界の人々が思っているのはもちろん、 日本国民も身の程を分かっている…
分かっているが、そんな気持ちのまま、 その時を待つ気分はもはや死刑囚。
もっとワクワクしようぜーーー! せっかくのW杯なんだから、
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そんな、一億人の日本国民の声にお応えして、 全国数千万人のサッカー素人評論家の一人であるワタクシが、 「ブラジルに2点差勝利」を、真剣に検討してみた!
超ポジティブ思考になれる、しかもケッコー現実的な 勝利へのシミュレーションが今ここに完成しました!!
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【思い込みポイント!】
1 決定力不足?確率論を信じよう! 惜しいシュートの連発、ありえないミスもあった。だとしたら思いませんか? そろそろまとめて決まっちゃうんじゃないの?という、確率妄信的な期待。 でもFWは、このくらいの思い込みを持って落ち着いてシュートすればいい。
2 夜の試合時間。日本のパフォーマンスUPは必至! 過去2戦以上のパフォーマンスを発揮できる試合時間帯であるのは間違いない。 相手が前2戦の日本のイメージならば、開始10分ぐらいでサプライズもありえる。
3 守備的チームとの対戦よりは「得点」の可能性はある。 守備的な前2チームより前がかりになるブラジルの方が、日本の攻撃陣が動ける スペースをもらえそうである。ブラジルDFは寄せが早く、鋭いスライディングを しかけてくるが、攻めている以上、DFの枚数は少ない。得点のイメージは現実的にある。 (しかし、さりげにブラジルって無失点記録が続いてるんだよね) ・・・しかしその分、失点するイメージの方が大きいんだが…苦笑。
4 とにかくセットプレー! パスワークで崩してゴール!なんてことはあまり考えない方がいい。とにかくセットプレーから!! ペナルティエリア付近でいかにファウルを誘ってFKやPK、またはCKを何本もらうかがカギ。 最も決定力の高いシチュエーションを考えるとこうなるのだ。俊輔のFKは、誰にも邪魔されず、 俊輔の精度だけで勝負出来る。CKを蹴れば万が一がある。PKなら日本のFWでも決めれる苦笑。 ファウルを誘うには、キープしながら仕掛ける動きが必要。そういうことが出来る人を前線に。
5 俊輔が元気になった。 オーストラリア戦前から体調を崩し、クロアチア戦前には39度まで熱が上がったとのこと。 プレーに精彩を欠いた前2戦の俊輔だったが、いよいよ回復してきたとのこと。 ブラジル戦では、本来の俊輔、コンフェデ時の俊輔を見せてくれそうだ。
こんな思い込みで、テンションをあげつつ、
試合開始!!
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■前半開始〜15分
日本はまずは4ー4ー2からスタート。 FWは高原と玉田。2列目に俊輔とヒデ。ボランチは福西と小野を器用。 ブラジルはカフーに代えて期待のシシーニョ、ボランチ2人を変更。 不調のロナウドは調子を取り戻させるために先発。システムは同じ4ー4ー2。
前半15分まで、間違いなくブラジルは攻めて来ない。
気候も良好。これまでになく調子のよい日本は、 開始15分までは全開で攻めていく時間帯。
【オフェンス】 高原、玉田、中村、中田英に加地or三都主の5人 ペナ付近で高原、中村、中田のキープ力ある面々が ボールを持ちつつ勝負してファウルを誘うこと。 パスするにも必ず一度突っかけてからパス出しする。 FKやCKをゲットしてセットプレーからのゴール狙い。 安易にゴール前で出来もしないパス回しをしない。 ファウルを誘うか、センタリングか、ミドルシュート。 最後は絶対にシュートで終わりたい。 できれば、このブラジルが眠っている時間帯で1点!
【ディフェンス】 中沢、坪井、三都主or加地、小野、福西。この5人で ブラジルのカルテットを抑える。最終ラインは定位置。 攻撃が前がかりでも、最終ラインはそれほど上げないので、 小野と福西は上がらずに(上がるなら中田が下がって) 常に2人で、ロナウジーニョとカカを見る。 見ながら、攻撃時のセカンドボールを奴ら2人より 先に拾うこと。奪われるとヤバいことになる。
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攻めてみたものの、惜しい場面もあったが、 とりあえず、そう簡単に点はとれないだろう。
前半15分 日本0ー0ブラジル
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■前半15〜25分
集中力は続かないので一旦落ち着かせる。無理に攻めずに 相手の出方を冷静に見る事。必ずブラジルは我慢しきれず攻めてくるはず。 なぜならば、ブラジル人だから笑。
前半25分 日本0ー0ブラジル
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■前半25分〜35分
ブラジルがギアチェンジ。ショータイムに入る。 日本は、はっきりとカウンター狙いに徹する。このシフトチェンジ時の全員の意識徹底が肝。 点をとるためには相手の力を利用するしかない。玉田1人を残し、高原と中村がその下。
【ディフェンス】
中田、小野、福西でカカ&ロナウジをチェック。 4バックは、ペナルティエリア内にブラジルの 化け物たちを入れさせないディフェンスを。 エリア内でシュートを打たせたら即死なので。
エリア外からはシュートを打たせてもいい。 (ただしロベカル以外) しかしドフリーはまずい。必ず誰かが寄せる。
そうすれば、エリア外からのシュートは絶対に 我らの「神」が止めるはず。
決められたら仕方ないと割り切ること。
【オフェンス】 ボールを奪ったら中田へ。 (中田がカットするのが理想的なカウンター) 狙いは当然、ロベカルの裏を駆け上がる加地へ。 加地のセンタリングをFWが詰めて、中村が セカンドボールを狙う。もしロベカルではなく、 若いシシーニョが意気込んで上がり気味ならば、 玉田が左へながれて中田からパスをもらうもよし。
ブラジルにとって消化試合はない。 国民は常に圧勝を願っている。 現に今回、2連勝しているというのに、 国民は苛立ちが爆発寸前とのこと。 なので、この時間帯からガンガンに攻めて来る。 だが、フィジカルも技術もない日本攻撃陣にとって、 駆け上がるスペースがあるカウンターの方が 得点の現実味があるはず。
カウンターを発動させるには、まずはブラジルの 攻撃を耐える。竹のようなしなやかさで受け止めて、 冷静にすばやくカウンター。
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ここまでですでに、カカの凄まじいミドルを「神」がスーパーセーブ。 ミドルを打たせる前にカットできれば、確実なカウンターになるのだが…。 ヒデや福西らが、虎視眈々とブラジルのパスカットポイントを図っている。 とにかく今は耐える時間…。
前半35分 日本0ー0ブラジル
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■前半35分〜前半終了
カウンター陣形のまま。 終了間際はどの試合でもただただ気合あるのみ。
我らが「神」のスーパーセーブもあり、惜しいシュートもあったが、 攻めているのに、中々ゴールが決まらない苛立ちがブラジルに出始める。 前半終了の笛が近づいてきて、微妙にプレーが雑になりかけていた。
日本は、3〜4度のカウンターチャンスがあったが、 パスミスや相手の見事なスライディングなどで、チャンスを逸していた。 だが、玉田、高原、中村、そして中田は感触を掴み始めていた。
厳しいマークを受けるロナウドから、安易なバックパスがカカへ出た、 ヒデはすばやくカットして、右前方のスペースへロングパス。 終了間際で特に前がかり気味だったブラジルの虚をついて、加地が駆け上がる。
ボールに追いついた加地は、ペナルティエリアへ切れ込んでいくが、 凄まじいスピードで戻ってきたロベカルが立ちはだかる。 加地が仕掛けるふりをしつつ、フォローにきた高原へ渡してワンツー、 …と思いきや、ロベカルの横をすり抜けようとした加地が倒れる。
長い笛!…PK!
ロベカルが足を出してしまったのだ。そして蹴るのは高原。 さすがに、非難を浴び続ける日本のFWとしてPKは外せない。
確実に決めて、日本先制!
前半終了 日本1ー0ブラジル
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■後半開始〜後半15分
後半開始早々から、うっぷんの溜まったブラジルの超猛攻。 日本はカウンターを狙う余裕もないほどの、激しい波状攻撃を喰らう。 この時間帯はただただ耐えるのみ。 「とにかく守る!」という共通意識を全員でしっかり持ってディフェンス一本! もう1点欲しいが、ここはガマン!
後半開始15分間、日本は耐え抜いた。
後半15分 日本1ー0ブラジル
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■後半15分〜後半25分
玉田に代えて大黒投入。
ずっとカウンターで長い距離を走らされたのと、前線からの守備で、 疲れが出ていた玉田。肝心のスピードが鈍ってきたので、大黒と交代。 これはジーコからの「これからの15分は攻めろ!」というサインであった。
総攻撃で点が入らなかったブラジルが、 呼吸を整えるため、ひと休みする時間帯。 再び点を取りにいく日本。
大黒が入って、さらにボランチを福西一人に。 俊輔の後ろ、左に小野、右にヒデが上がる。
俊輔とのパス交換の後、小野が左前方へ 柔らかいパス。今日初めて左を駆け上がった ALEXへと通ると、シシーニョが詰めてくる。 フェイントを入れてALEXがセンタリング。 大黒と高原が競るが、GKが大きくパンチング。 そのボールがヒデの前へ。
ミドルを打つフェイントでDF2人が詰め寄ると、 左へ流して俊輔へ。すかさず囲むブラジル。 俊輔はダイレクトで中央の空いたスペースへ 折り返す。そこに走り込んでいたのは・・・、 フリーの小野だった。
コンフェデ杯の俊輔を彷彿とさせる、 渾身のミドルを放つ。
日本、追加点!
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後半15分 日本2ー0ブラジル
呆然とするブラジルDF陣。 「誰だあいつは?・・・」 「そうか小野だ!フェイエにいた小野だった・・・」
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■後半25分〜後半35分
高原に代えて中田浩二投入。
高原に代えて中田浩二投入。 システムも3バックに変更。 ドイツ戦を想い出させる、思いがけない展開。 当然ながら、何が何でも2点差を守りにいく。
必死の形相のブラジルは、 ロナウドに代えてロビーニョを投入。
それを機に活性化したブラジルの華麗なパスワークと スピードが、ついに日本のディフェンスを切り裂いた。
中央で囲まれたロナウジーニョから、左のスペースへ パスが出る。走り込んで来たロベカルがワンタッチで 低いセンタリング。突き抜けてきたのはロビーニョ! 中田浩が身体を寄せるが、足を伸ばしてゴール!
1点差に詰め寄られた日本!
後半35分 日本2ー1ブラジル
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日本相手に何が何でも負けるわけにはいかないブラジル。 やっと点が入って、さらにラテンのリズムがヒートアップ!
一方、肩を落とす日本イレブンに中田が吠える。その時、 電光掲示板にクロアチアvsオーストラリアの途中経過が出る。
【クロアチア1ー0オーストラリア】
全員が見た。 「いける!いけるぞ!奇跡が起きる!」 モチベーションに火がついた。
第1戦めの対オーストラリア戦。追いつかれた時のショックを、 酷暑のピッチがさらに追い打ちをかけた。しかし、今日のこの涼しいコンディションは、 1点差に詰められたショックを、ポジティブな反骨心に転換させた。
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■後半35分〜後半終了
福西に代えて巻投入。
失点後、ジーコは最後のカードを切った。 「サプライズの巻」投入。 そしてフォーメーションもサプライズ! なんとサイドバックの三都主をウイングに上げて 3トップの3ー4ー3にチェンジ。
ブラジル相手に親善試合ならばありえない・・・・。 ワールドカップだからこそこういうことが有り得る。
対するブラジルは、日本以上に必死である。 何しろ現時点で「日本に負けている」のだから。 「マイアミの屈辱」はあくまで五輪での出来事。 ここはワールドカップの舞台なのだ。ブラジルも 3トップ気味に波状攻撃をしかける。
こうして残り10分。 ブラジルとの壮絶な打ち合いとなる。
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押し込まれる日本。一体何本のシュートが枠をかすめただろうか。 枠内に飛んでくる弾丸は、ことごとく神の手が止めた。
後半44分。 ルーズボールが、下がってディフェンスしていた中田英の前にころがる。 即座に前線を確認すると、左前方に張る三都主へロングパスが出る。 シシーニョが詰めてスライディングすると、ゴールラインを割った。 日本のコーナーキック。俊輔がカーブをかけてニアに蹴った。 そこには「利き足は頭!」という巻がいた。DFに寄せられながらも、 頭にコンタクトさせてブラジルゴールへ飛んだが、GKがスーパーセーブ。 しかし、こぼれたところに飛び込んで来たのは、大黒様!!
身体ごとねじこんだ!!
後半44分 日本3ー1ブラジル
歓喜に抱き合うサムライブルー!! しかし、川口が叫んでいる!中田が全力で自陣に戻りながら吠える! まだ奇跡は起きてはいないのだ!
同時に、 電光掲示板に、たった今終わった結果が映し出される。
【クロアチア1ー0オーストラリア】
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■ロスタイム
ロスタイムは3分。
日本、あと3分、守り切ればいいのだ!
全員必死の形相で守る。それ以上の形相のブラジル。
ロビーニョの強烈なシュートがクロスバーをたたく。 すぐにカカが拾ってミドルを放つ!神の手がはじく!それを拾う坪井! しかし中途半端なクリア!それをロナウジーニョが拾う! ドリブルをしかけたところを、加地が倒してしまう。 左25mのFK。
名手ジュニーニョ・ベルナンブカノが狙う。しかしまたもクロスバー! 中沢がクリア!それを拾うシシーニョ。カカを経由してロベカルへ。
左サイドでロベカルがフェイントを入れながら横へはたく。 それを受けたロナウジーニョ、ゴールに背を向けるアドリアーノへパス。 瞬間、反転してゴールへ向くそぶりで、ヒールで右へ流す、 カカが切れ込みながらダイレクトでゴール前にスルーを送る、 走り込んでいたのはロナウジーニョ!左足を伸ばしてシュート! 目の前には飛び込んで来た川口の顔面があった…、クリア! こぼれ球にアドリアーノが反応する!中沢がスライディング! 倒れるアドリアーノ!こぼれたボールを三都主がクリアした時、 笛が鳴った…、コンマ数秒の静寂…(まさかPKか?!)
笛は3度ふかれた…
試合終了・・・・・
今ワールドカップ、最大の奇跡は起こった。
拳を突き上げるジーコ!ピッチの上では全員が倒れ込んでいた。
試合終了 日本3ー1ブラジル
日本、F組2位で決勝進出!!
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どうですか皆さん?、 なんとなくありえそうな気がしてきません?
テンション高くなってきましたか? ハナから諦めてた人も、もう少しワクワクしてみる気になりましたか?
ジーコは云ってました。 「コンフェデ杯の2−2を想い出せ!!あれで2点とられなきゃいいんだ!」
ナンセンスな理屈を承知でジーコは云った。これもひとつの選手に対する自己暗示。 「そうかあの時の2失点がないイメージか!」 「実現できるんだ!」という現実感を感じさせるための台詞です。
ワタシは、このストーリーを選手に読ませて、 自己暗示をかけてやりたい!!!
ということで、みなさん、いよいよ明日23日の未明です。 パワーを送りましょう!! 念じましょう!!
060622 taichi
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