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- 2005年12月11日(日) ∨前の日記--∧次の日記
- W杯展望【第1戦】「オーストラリアは必死に勝ちにくる!」

とうとう、来年の夏に行われる4年に一度のサッカーの祭典、
ワールドカップ・ドイツ大会の組み合わせが決定した。


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■GROUP F

第1戦 日本 vs オーストラリア 06年6月12日(月)15:00 カイザースラウテルン
第2戦 日本 vs クロアチア 06年6月18日(日)18:00 ニュルンベルク
第3戦 日本 vs ブラジル 06年6月22日(木)21:00 ドルトムント
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なんというジーコの強運というか、悲運というか…。
コンフェデ杯の時は、話題性誘うジョークか、気の利いた前フリかも…と思っていたが、
とうとう本大会でもブラジルと同じ組となってしまった。

ジーコにとっては、監督冥利につきるし、やっぱ複雑だし…というところだろう。
ハラとしては強豪とあたるのはいいと思っていた。楽勝グループ=大会的に注目度が低いグループ
であるので、それでは世界の祭に参加してる気分にならん!と思っていた。

そう考えると、ブラジルという国と同組なのは大変良いかもしれない。
他の2国がどうであれ、ブラジル1国いるだけで大会がグループを取り上げてくれる。
でも、やはりブラジルはコンフェデで一緒だったので、どうせなら別の強豪…
イタリアとか、オランダとか、イングランドとか、その辺がよかったな〜とも思う。
今回W杯3大会目だが、未だ予選で欧州のサッカー大国と同じ組に入っていない。

他の組については、なんといってもグループC。アルゼンチンは前回に引き続き死の組となった。
プレミアリーグで活躍するFWドログバを擁し、現在アフリカNo1と云われるコートジボワール。
世界最高の守備力で、スペインを退けて予選1位通過のセルビア・モンテネグロ(旧ユーゴスラビア)。
攻守ともにタレント豊富で、圧倒的な強さで欧州予選を1位通過したオランダ。
さて、アルゼンチンの運命や如何に。オランダも頑張ってもらいたい。

お隣の韓国は天国グループに入ったようです。フランス、スイス、トーゴ。
トーゴで1勝は出来るので、あとはスイスからもう1勝をもぎ取って楽に通過できるのでは?





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「強豪国が、死にもの狂いで勝ちにくる!」




さてはまず、日本の第1戦の相手、
オーストラリア戦の展望です。


まず肝に銘じなければいけないのが、
オーストラリアはこの第1戦を、何が何でも勝ちにくるということ。
その話は後で言及するとして、勝ちたいのは別にオーストラリアだろうが
ブラジルだろうが、どの国だってそうだ。日本だって意地でも勝ちに行きたい。
とにかく、オーストラリア代表のプロフを見てみる。


■現在選出中のオーストラリア代表一覧 
《名前の横は(年齢・身長/体重)》
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GK シュワルツァー(33・194/90)・・・・ミドルスブラ(ENG)
GK リコ・カラッチ(33・200/90)・・・・ACミラン(ITA)
DF ポポビッチ(32・193/88)・・・・・・クリスタル・パレス(ENG)
DF ニール(27・185/76)・・・・・・・・ブラックバーン(ENG)
DF エマートン(26・185/85)・・・・・・ブラックバーン(ENG)
DF ヴィドマー(35・185/80)・・・・・・NACブレダ(HOL)
MF グレラ(26・183/79)・・・・・・・・パルマ(ITA)
MF ブレッシアーノ(25・182/73)・・・・パルマ(ITA)
MF スココ(30・177/77)・・・・・・・・ウィガン(ENG)
MF ミリセビッチ(24・193/87)・・・・・FCトゥーン(SUI)
MF チッパーフィールド(30・180/70)・・バーゼル(SUI)
MF ケーヒル(26・175/68)・・・・・・・エバートン(ENG) プレミアシップ昨季11得点
MF キューウェル(27・183/74)・・・・・リバプール(ENG) プレミアシップ3年間通算22得点
FW ビドゥカ(30・188/93)・・・・・・・ミドルスブラ(ENG)プレミアシップ今季3得点、3年間通算39得点
FW アロイジ(29・185/80)・・・・・・・アラヴェス(ESP)
FW クリーナ(25・175/72)・・・・・・・PSV(HOL)エールデイビジ昨季11得点
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■オセアニア地区2次予選/5試合 4勝0敗1分 21得点3失点
■オセアニア地区決勝 vs ソロモン諸島・・・・7○0 / 2○1
■大陸間プレーオフ  vs ウルグアイ・・・・H0●1 / A1○0 PK4ー2
予選通算/9試合 7勝1敗1分 31得点5失点
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■『1次突破できる!』←またそんな楽観を…



あいかわらずこんな楽観見出しを載せるスポーツ紙があるのに驚く。一方、川淵氏は「厳しい」と見解。
第1戦のオーストラリアとクロアチア戦を1勝1分けで…巷では云われているが、甘い、甘過ぎる…。
オーストラリアは強いのだ。今まで何で出場していなかったの?っていうくらい強い。

フランスの時も日韓の時も、オーストラリアはものすごくかわいそうだった。
欧州で活躍する多くの選手を擁し十分にW杯出場に値する国なのに、W杯予選制度上でオセアニアという、
地理的な不利を長年被ってきた。たった2戦の大陸間プレーオフで決められてしまう理不尽。
予選を何試合も戦ってきた国とは、実力以上にモチベーションや精神の高揚状態に差があっても仕方がない。

しかし今回、プレーオフを勝ってとうとう出場権を手に入れた。オーストラリアの出場のニュースは、
サッカーファンとして嬉しかった。だが、まさか日本と同じ組になるとは…ちょっと残念である。

さて、オーストラリアであるが、上記の代表プロフを見てお分かりの通り、プレミアシップで活躍する選手が多い。
特にリバプールで活躍するキューエルとミドルズブラCFのビドゥカをはじめ、エバートンで昨季11ゴールを挙げた
ケーヒルなど、プレミアでもオーストラリア選手の評価は高い。日本より「世界」を知っていると云ってもいい。






■戦術・システムについて

※右画像をクリックすると、
別画面でさらに大きくなります。


監督は、前回W杯で韓国を4強に導いた
あのヒディンク。韓国の時と同様に3-4-3の
システムで攻撃的な戦術をとってくる。しかし、
両ウイングを走らせた韓国時代と違い、CFの
ポストプレイがメイン。フィジカルに優れた
ビドゥカと2人のサテライトストライカーズ、
そして、彼ら3人を操るエース
キューウェル
攻撃の中心となる。

左からセンタリング、ドリブルでカットイン、
ポジションシフトして中央からくさびのパスなど、
キューウェルとビドゥカのホットラインがキモ。

キューウェルは日本で云うなれば、まさに
中村俊輔の動きに匹敵する。

まずキューウェルに仕事をさせない事と
ビドゥカを中沢が徹底マークする事。
守備は普通なので、点を取られたなら、
日本がそれ以上点を取れるかどうかだ。











■ジーコよりも複雑なオーストラリア




そして冒頭でもいったが、ただでさえ隠れ強豪国のオーストラリアが、
日本が思ってる以上に、この初戦を必死で勝ちにくるはずなのだ。
当然、他に比べて日本が弱いからかもしれない。どの国だってそう思うだろう。
しかし彼らには、それ以上に理由がある。





前出のオーストラリア代表メンバー表で、名前が赤文字で表記されている選手は、
実は、クロアチア人なのです。





世界中で500万人ともいわれるクロアチア移民だが、オーストラリアにも約25万人のクロアチア人が住んでいる。
そして前述の通り、現オーストラリア代表のうち8人がクロアチア人なのだ。(上記リストの他にもう1人)
オーストラリア代表メンバーで、クロアチア代表が作れるのではないか?とも云われている笑。

今回、日本を率いるジーコは、母国ブラジルと当たることになった。
代表監督として集大成を飾る場で、母国と真剣勝負が出来る・・・
これ以上の監督冥利につきることはないが、やはり心中は複雑であろう。



しかし、ジーコ以上に超複雑であったのが、
オーストラリア代表のクロアチア人選手達だったというわけだ。




グループFは、
皆がとってもビミョーで、何だか複雑なグループなのだ。






第3戦で、日本がブラジルと当たる時、オーストラリアはクロアチアと相まみえる。
オーストラリアは、第2戦のブラジルとは、負けるか、よくて引き分けを想定すれば、
第1戦の日本は、「初戦」という意味合い以上に、絶対に勝たねばならない試合となる。

ここで引き分けならば、第3戦のクロアチア戦は、勝利必至モードで戦う事になるのだ。
それだけは避けたいと、8人の選手は思っているだろう。そしてメンバーの中でも
一番クロアチアを愛しているのが、エースFWのビドゥカらしい。
だがそこは国威をかけて挑むW杯、手を抜くわけがない。当然勝負に徹するにきまっている。
いずれにしても最後の3戦目は、1次突破をかけた試合にならざるを得ないだろう。

しかしながら、オーストラリアとって、これだけは間違いないのだ。それは、
他の2戦よりも断然「勝ち」を意識して、
死にものぐるいで戦う試合が初戦の
日本戦だということ。

日本は、次回W杯のアジア予選から、オーストラリアも加わる事も考えれば、
絶対にここで叩いておかねばならない。ここで勝てなければ後の2戦を待たずして
予選敗退決定で帰ってもいいだろう。




負けてもよかった、フランス大会のアルゼンチン。
地元開催で、しかもユルい組であった初戦のベルギー。

どうやら今回は、今までになく厳しい初戦となりそうです。





次回、グループF組展望は、第2戦のクロアチアです。
しぶとくしたたかに欧州予選1位突破したクロアチアは、
日本が見習うべき戦い方をしてきます。



051211
taichi

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