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3年間過ごした旧宅。
既に引越先の新居で暮らしていたが、 先週の日曜日、5月29日は 旧宅の最後の立会いの日ということで、 住み慣れた部屋に来ていた。
ここ3週間、毎週末は 掃除や粗大ゴミの処理に追われていたが、 日曜日でやっと片付いたのであった。 | |
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ふと我に返ると、
俺は床に座り込み、 初めてこの部屋を見に来た時の事を 思い出していた。
最後のゴミを出し終わると、 その時と同じ光景が現われたのだ。
今度で5回目の引越となるが、 旧宅を最後に出る時はいつも、 そんな想いが去来する。
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この家も、この街も、 とても好きだった。
ありがとう。
引越を経るごとにこうして、 部屋も家も、風景も街も、人も想いも、 「今」というフォルダから、「過去」というフォルダへ
移されていくのだ。
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気づくと、犬がじっとこちらを見ていた。
傾く陽がまばゆく差し込み、 室内に光の粒があふれていく中、 ゆっくり立ち上がり、荷物を持ち、
俺は過去のドアを閉めた。
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050531 taichi
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AIR〜the pulp essay〜_ハラタイチ
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