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- 2005年04月17日(日)
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- 天馬・ディープインパクト圧勝!無敗でまず1冠!
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プロのスポーツってのは、 もの凄く強い奴が一人いるだけで、 面白さが断然違う。
貴乃花なき後の大相撲を盛り上げたのは、憎たらしい程の強さを見せつけた朝青龍のおかげだ。 彼がその強さを持って、完全にヒール役として君臨してくれたからこそ、「あの悪い奴を倒せ」と云わんばかりに相撲界に活気が出たのだ。
最近、競馬界は群雄割拠の時代であった。もとよりギャンブルであるため、戦力均衡を喜ぶのはあくまで馬券師達や競馬マニアだけで、スターホースという花がないから、馬券をやらずに観戦するライトなファンにとっては今ひとつ盛り上がりに欠けていたのだ。
「あの怪物の強さを見てみたい」
「アレを倒すのはどの馬か?」
そのような構図が成り立ってくると、 競馬界全体が盛り上がってくるのだ。 | |
そう、今年は久々にスターホースが現れたのだ。
本日行われた、クラシック三冠の最初のレース皐月賞で、 1.3倍の断然の一番人気に押されたのが、 これまで3戦3勝で、武豊騎乗のディープインパクトである。
今日の皐月賞、
もう、他の馬とは別次元の強さであった。
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ハラがディープインパクトの走りを初めて見たのは、 3月に行われた前走の弥生賞である。 首差の勝利であったが、これが鳥肌が立つような圧巻の強さ。
何せ武豊は、一発もムチを入れていない。持ったままで 後方から3角〜4角と他の馬よりも大回りをしながら、 馬なりで直線を駆け上がり、きっちり首だけ先にゴールしたのだ。
「本番じゃないから、とりあえず勝っておけばいいんでしょ」 そんな馬のコメントが聞こえてくるような、そんなレースであった。
とにかく、弥生賞まで、 武豊は一度もこの馬にムチを入れていない。 いまだ全然本気で走っていないのである。 果たして皐月賞では初のムチを入れるのか? そんなことも話題になっていたのだ。
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そんな話題を尻目にハラは、 弥生賞後、俺はひたすら願った。 何をというと、 無事に皐月賞へ出走してくれと願ったのだ。
今年のディープインパクトと同じように、 過去、無敗で勝ち上がりながら、 屈腱炎で引退していく期待の若駒がなんと多かったことか。
たとえば、94年に弥生賞に勝って 皐月賞前に屈腱炎で引退した4戦4勝のフジキセキ。
たとえば、01年に4戦無敗で皐月賞を制したアグネスタキオンは、 次のダービー前にこれまた屈腱炎を発症して引退。
いずれもディープインパクト同様に、サンデーサイレンス産駒である。 このような桁外れの能力を持つ馬は、 その能力に足が追いつかず、屈腱炎や骨折を起こしたりする。 ディープインパクトもサンデー産駒だけに、心配であった。
(しかしサンデーサイレンスって馬はすげえ…、亡くなったのが本当に惜しい…)
今週、皐月賞を迎えて、俺はまず ディープインパクトというスターホースが とりあえず出走できたことを喜んだ。
この馬の強さを見たいから、最近離れていた競馬を 久々に見てみようと思ったからだ。
(なお、馬券を買える程の余裕は無いので、観戦のみ)
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で、皐月賞。
スタート直後はビビリましたね〜。 馬券勝ってた人は心臓飛び出たんじゃないでしょうか? ディープのみぽつんと出遅れて最後尾でしたからね〜。
しかし、そこは慌てない武豊。 この馬のスタートの遅さは分かっており、おそらく「想定内」。 落ち着いて馬群の外を上がり、向こう正面で中団につく。 3コーナー過ぎからエンジンがかかり、大外をまわって 4コーナーで先頭集団にとりつく。ここらへんは、 「大外からトウカイテイオー、大外からトウカイテイオー」 の実況を思い出す。跳ぶような走りもこれまたテイオーと似ている。
しかし武豊曰く、先頭に取り付き直線を向いたこの勝負所で、 ディープインパクトが気を抜いたらしい。
4戦目で武豊は初めてのムチを入れた。
初体験のムチに「馬が驚いていた」と武豊の弁。 エンジンがかかると、1頭だけターボ車のような加速。
すると今度は、武豊がその初体験に 「走っているというより、飛んでいるような感じ」とコメント。
まさに「天馬」と名付けようか…圧巻の強さ。 あ、「天馬」ってのは 往年の名馬「トウショウボーイ」のニックネームか…「天馬二世」でもいいや。
上がり3ハロン(600m)、34.0秒の豪脚。 出遅れが無ければ、前三走同様33秒台で走っていただろう。
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4戦4勝、まずは1冠。 「三冠」に向けてスタートを切った。
しかしながら、 21年前の名馬シンボリルドルフ以来の「無敗の三冠馬」に これまで何頭も挑戦してきたが、夢を断たれている。
91年、三冠馬「皇帝」シンボリルドルフの仔、 「帝王」ことトウカイテイオーは、親子二代にわたる「無敗三冠馬」を狙ったが、 6戦無敗でダービー勝利後に骨折。夢を断たれた。
92年、「栗毛の超特急」ことミホノブルボンは、前年のトウカイテイオーに続き 6戦無敗でダービーを制したが、三冠最後のレース菊花賞で、 あの「関東の刺客」ライスシャワーに破れて夢断たれた。 (ちなみにライスシャワーは、過去の名馬で一番好きな馬です…)
ちなみに、94年の三冠馬、ナリタブライアンは、 「無敗の三冠馬」ではありません。
とりあえず、皐月賞無敗V後に屈腱炎で引退した 01年のアグネスタキオンのようなことにならないよう、 また祈る日々だ。
タービーに勝ったら、 こんどはトウカイテイオーのようなことにならないよう、 また祈るのである。
ああ、 三冠より結局は「無事是名馬」なんだな。
負けてもいい!、この馬の 天を疾駆するような脚を、ずっと見たいのだ。
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久々に競馬が面白い。
強い馬がいると、ライバル馬や 切ない善戦キャラの馬などにも目がいくものだ。
競馬全体が面白く見えてくる。
もうすでに、ダービーが待ち遠しい。
今度はちょっとだけ馬券を買って応援しようかな。
050417 taichi
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