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以前話題になってた韓国映画 「猟奇的な彼女」を観た。 レンタビデオで。
実は韓国映画ってこれが初めて。あの「シュリ」とかも俺は観てないのだ。
まず、韓国映画を初めて観て思ったこと。
とにかく、全ての場面を 日本と比較する目で観てしまう。
それほど似ているのだ、やはり近いだけあって。 人が似ている。風景が似ている。絵的にはまるで邦画を観ている気分。
しかし、深く観ていくと違う。
微妙な演出や繊細な演技も上手いと思う。邦画と違うのは、 あまり観る側に判断を委ねず、伝えたいことをはっきりと表現している。 大胆なシーンはもちろん、繊細なシーンほど、 伝えようとする感情を、画面で明確に演技して魅せている。
あと、「笑わせる」シーンが、以外と笑えることに驚いた。 少なくとも、アメリカンジョークよりも全然ツボが近いと思われ。
邦画と明らかに違う点として巷でよく云われている、 コンバットシーンのリアルさについては、「シュリ」とか観てからの判断か。 そういうシーンを観ないと「韓国映画」の感想として完全でない気がする。
で、「猟奇的な彼女」――――。
びっくりしました。いい映画。よく出来てる。実に「猟奇的」。
ただ、物足りない部分があった。それは、
そもそも彼氏は、
「猟奇的」であるにもかかわらず、 そんな彼女を何故好きになったのか?
この映画の根本的な箇所だと思うが、 これが感覚的にイマイチ分からなかった。
いくら美人でも、 単に「猟奇的」なだけの性格ではオコトワリである。
下品、キョーボー、そしてジコチュー。
・・・俺が最も嫌いな人間。特にジコチューは最悪。キエウセロ!って感じなんだが、
大事なのは、
そういう部分をガマンしても、 かけがえの無い「魅力」が彼女にあり、 それが彼氏にとって必要であることを、もう少し感じさせてほしかった。 「彼女の言動をガマンするのも、そりゃー仕方ないさ〜」と共感させてほしかった。
「カワイイから仕方ない」ってオチじゃー俺は怒るでしかしって感じ。
ところどころ、彼女の魅力を伝えたいんだな〜というシーンはあった。
◆「彼女といると一日が早い・・・」という彼氏の台詞。(前半)
◆彼女に引きずり回され、文句を云いつつ、さりげに楽しんでる彼氏、 そういう彼氏を観て笑顔になる彼女・・・というシーン。(前半)
◆彼女が見合いの席から彼を追いかけるシーン。(後半)
◆山の上から「ゴメンね〜」と彼に謝りつづけるシーン。(後半)
下の後半の2つのシーンあたりで、 彼女は、真に「猟奇的」なのではなく、単に表現手法が「猟奇的」なだけで、 本当は人の気持ちが分かるコであることも分かる、・・・彼女の魅力の一つ。
その辺から、彼女が彼を必要とする理由は感覚的に分かっていく。 しかしそれが、彼が彼女に惹かれる理由として共感するかといえば、 まだ感覚的に物足りない・・・。何がそんなにいいわけ?と思ってしまう。
たとえばだが・・・、 落ち込んでいてネガティブになっている彼を、 彼女が持ち前のテンションで―――やはり少々「猟奇的」なのだが――― 彼女なりのやり方で懸命に励ましたり、元気づけたりするようなシーンとかあったら・・・、
たとえ「猟奇的」でもそんな彼女が必要なんだ〜と、 共感できたかもしれない。
そうでないと、 彼は単にマゾだから、「猟奇的」な彼女が好きなのか? と思われても仕方がない気も・・・ あ、
あっ、ああーっ、そうかっ!
単にマゾなのだ。
彼にとって大事なのは、 「猟奇的」言動をガマンするに足る、 美しい容姿でも、本当の優しい性格でも無い、
「猟奇的」こそが 最高の魅力だったのだ!
もう虜なのだ!
超納得!超共感!
「なわけないだろっ!」←爆笑・田中っぽく
以上、揚げ足取りでした。
いい映画ですよ。8月からビデオレンタル開始してます。 見てない人はどうぞ、ネタバレしちゃいましたけど苦笑・・・。
030804 t a i c h i
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AIR〜the pulp essay〜_ハラタイチ
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