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幾度となく、同じ夢を見るときがある。
家族団らんの夕べ、夢の話をした。 (長女と次女が不在のため、夫・私・三女の三人)
「大きな遊園地が出てくる夢を、よく見るんだよね〜」
「そりゃ、お前、遊園地に行きたいってことや」
夢診断って、そんなに単純でいいのか?(笑)
夫は話し続ける。 「郷ひろみと遊園地へ行けや。郷ひろみと〜」
行けるものなら行きたい。(だめだ、これを言っちゃあおしまいだ) 郷ひろみじゃなくて、夫と一緒に行きたいわ〜。(だめだ、どうしても言えない)
なにかというと『郷ひろみ』を持ち出す夫だ。 なぜ、そんなにこだわる?
「郷ひろみが私と遊園地に行くはずないでしょ」(あほらしい)
「行けばええんや。郷ひろみとーーーー」
「1億くらい支払ったら、遊園地に行けるかな?」
「あほか、お前は。デートの時は男が支払うもんや」
「いや、これは『営業』にあたるから、払わなくちゃ」
「なに言ってんや。デートやで。男持ちや。デートの時に女に 払わせるのは、ワシのポリシーに合わん。結婚前のお前との デートでも、ワシが全部払ったやろ? 遊園地代は、郷ひろみが払うに決まってる」
こんな風に、夫の論理は途中経過で飛躍する。 いつものことだ。 本人は真剣なので、相手をしてると非常に疲れる。 (真面目な顔して『郷ひろみと結婚しろ』と言う時もある。 芸能界は『界』がつくんだぞ。我々一般人とは、世界が違うのだ)
三女が面白そうに口をはさむ。 「お父さん、男らしいやん♪」
得意になる夫・45才。オヤジ風味満載。
「だけどさ、男友達と遊びに行った時なら、割り勘の方が気安くて 楽ちんだよね。 変に相手に支払ってもらうより、男友達とは割り勘がいいな」
オヤジ、黙りました。 どうやらオヤジは、友だち同士の飲み食いでも奢っちゃうようです。 今でも、そう。 つい大盤振る舞いして、あとで後悔するオヤジ。
今時の若者は、違うんだってね。 割り勘が普通らしい。 そこんとこを夫婦で話し、時代の流れと老いをしみじみ痛感。
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