タダの日記<お父さんの日常生活>
タダ



 今朝も寒い<朝日の当たる家>



シーン#1:お父さんとおかあさん、夕食をしている。テーブルの上には焼酎とウイスキー。飲み会といった雰囲気。

お父さん「毎朝花子の駅で見かける同年配のサラリーマン風お父さんがいるのよ。白髪の彼はね、いつもホームの同じところで一番先頭で急行を待ってるんだ。ダレスバッグを左の足下に置いてイヤホーンを耳につっこんで日経読んでるんだ。おい、かあちゃん聞いてるの?」
かあちゃん:黙々と焼酎を口にする。
お父さん「以前はね、おいらも彼の横に並んでいたんだケンド、もう一人白髪のシトが同じ列にいたのよ。白髪だらけで何となく格好悪くおいらだけ隣の列に代わったのよ・・ちょっと聞いてんの?」
かあちゃんテレビを見ながら「聞いてるよ」といって焼酎を一口すする
お父さん「彼はね、背筋を真っ直ぐにして結構自信ありげに立ってるんだ」
かあちゃんの目がきらりと光る。極太かあちゃんの顔アップ。
お父さん「そんでね彼も高田馬場で降りるんだけど、おいらの後ろにいるにもかかわらずドドドって走ってきて、階段も一段飛びで駆け上がるのよ!姿、カタチはおいらも負けねぇ自信はあるケンド、あの一段飛びだけはまねできネェな。しゃくに障るけど、足の長さがあちらさんはちょいと長いわな・・」
かあちゃん、お湯割りグラスを手に持ったまま「ヲッフォッフォ、今度見に行くからね、そのお父さんを!ヲッフォッフォ」

シーン#2:翌朝のホーム。お父さんと彼はいつもの定位置。お父さん、フ〜ンと言う顔で彼を観察。目が耳元でとまる。
お父さん「ウッソ!イヤホーンのコードが白い・・もしかしてipod?息子から借りて来たん?」
ナレーション「お父さんも来週から白いイヤホーン?ヲッフォッフォ」

2004年12月03日(金)
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