今日は晴れてとても気持ちがいい日だった。 ボクが庭のベッドの上で気持ちよくひなたぼっこをしていると、アキコが 野草を見に行こうとボクを誘ったので、ボクは大喜びで散歩に出かけた。
いつもとは違う山沿いの道を歩いていたら、ヤブの入り口でヤマユリの種 を見つけた。 ヤマユリは枝分かれしてたくさん花を咲かせるので、種もたくさんついて いた。
ヤマユリの種は熟れて入れ物が割れ、レースのようなものが見えていた。 太ったアキコがレースのついた洋服を着たらこんな風になりそうである。 入れ物を上から覗いてみたら、中に驚くほどびっしり種が詰まっていた。 風で入れ物が揺れると中から種が少しずつ飛び出す仕組みなのだ。
ヤマユリがこんなにたくさん種をつくる植物だとは知らなかった。 これだけたくさんの種が落ちたら、もっともっとヤマユリがたくさん生え てヤマユリ畑ができそうなのに、ヤマユリ畑ができないのはなぜだろう。
アキコはこの種を採って、庭にヤマユリ畑を作るのだと言っていた。 ボクの庭がヤマユリ畑になったら嬉しいけれど、果たしてヤマユリ畑はで きるのだろうか。
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